欧州中央銀行(ECB)のマリオ・ドラギ総裁は10日、
ギリシャ債務危機
への対応として2012年から昨年にかけて購入したギリシャ国債の利子収入が、これまでに
78億ユーロ(約1兆円)
に達したことを欧州議会議員に宛てた書簡で明らかにした。
ECBやユーロ圏19か国が購入したギリシャ国債から得られた利子収入はギリシャに引き渡すことになっている。
今後ユーロ圏内の新たな火種になるのは確実とみられる。
ECBおよびユーロ圏各国の中央銀行は、合わせて
約350億ユーロ(約4兆7000億円)分
のギリシャ国債を購入し、その利子収入が78億ユーロに上った。
ユーロ圏各国の政府は2012年、ギリシャに対する第2次支援策の一環で、各中央銀が
ギリシャ国債で得た利益
はギリシャ政府に提供することで合意している。
ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は2015年に、この利子収入の提供合意を一度破棄していた。
ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)は2015年に、この利子収入の提供合意を一度破棄していた。
なお、今年6月末になって、今年発生した利子に限って引き渡しを再開すると発表していた。
ひとこと
ギリシャの経済危機は主要取引先であったイランンへの経済制裁が大きな要因だった。