欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は
ECB年次報告書
の序文で、中期的にEU域内の物価圧力を確実に積み上げていくには
金融政策
による「大規模な刺激が依然欠かせない」と言明した。
また、地政学的な要素に関連する不透明性の持続や、保護主義の脅威、新興国市場の脆弱性を踏まえ、ユーロ圏の金融政策運営は引き続き忍耐と慎重さ、粘り強さが求められると論じ
外的リスク
がユーロ圏経済の成長とインフレを下押ししているとして、これに抵抗するため金融政策による大規模な支えが依然必要だと指摘した。
ただ、この年次報告書は主に2018年を振り返る内容で、新たな長期資金供給プログラムなどの措置には触れていない。
ただ、この年次報告書は主に2018年を振り返る内容で、新たな長期資金供給プログラムなどの措置には触れていない。
最近では政策委員会メンバーの言及が増えている
マイナス金利
の副作用を軽減する措置にも言及はない。
また、ECB職員の報酬を開示した。
ドラギ総裁の基本給は40万1400ユーロ(約5000万円)で、昇給率は1.1%と、昨年のユーロ圏平均インフレ率の1.8%を下回ったことが分かった。