金融市場では過去40年で
最も積極的な米利上げサイクルの最終引き上げ
を乗り切ったかもしれないが、ウォール街に楽観論はほとんどない現実がある。
最も積極的な米利上げサイクルの最終引き上げ
を乗り切ったかもしれないが、ウォール街に楽観論はほとんどない現実がある。
市場の織り込みで示唆されるように、3日の0.25ポイント引き上げが今回の利上げサイクルのピークだったとしても、リスク資産の見通しは暗いままだ。
これうした流れは、最終利上げがほぼ常に株式やリスクの高い社債の上昇につながった過去7回の引き締めサイクルと著しく対照的となっている。
一つの例外は、リセッション圧力が強まり始めていた2000年のドット・コム時代終了時と同じだ。
これうした流れは、最終利上げがほぼ常に株式やリスクの高い社債の上昇につながった過去7回の引き締めサイクルと著しく対照的となっている。
一つの例外は、リセッション圧力が強まり始めていた2000年のドット・コム時代終了時と同じだ。
今回違うのは、金利スワップ市場が米金融当局の次の行動について長期にわたる金利据え置きではなく、早ければ7月にも利下げが実施される可能性を見込んでいる。
そうした緩和策への急転換は同当局に行動を強いるリセッションを示唆するものだ。
米国の地方銀行株の急落や米企業の低調な利益見通しも含めて考えると、見通しの暗さは残っていくことだろう。
そうした緩和策への急転換は同当局に行動を強いるリセッションを示唆するものだ。
米国の地方銀行株の急落や米企業の低調な利益見通しも含めて考えると、見通しの暗さは残っていくことだろう。
米国が景気下降を回避できる場合でも、ゴールドマン・サックス・グループやモルガン・スタンレーのストラテジストらは、株価上昇をもたらす材料を見通しにくい状況に代わりはない。
ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は年初から21%上昇し、株価収益率(PER)は約25倍となっており、リスクの高い社債も値上がりしている。
ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は年初から21%上昇し、株価収益率(PER)は約25倍となっており、リスクの高い社債も値上がりしている。