米連邦公開市場委員会(FOMC)は19、20日に開催した定例会合で、主要政策金利の据え置きを決定した。
一方、年内あと1回追加で金利を引き上げ、その後は高水準の金利をより長期にわたって維持する公算が大きいことを示唆した。
FOMCは会合後に発表した声明で、前回声明での「適切となり得る追加的な政策引き締めの程度」を決定するとの文言を繰り返した。
米連邦準備制度理事会(FRB)の
パウエル議長
は会合終了後の記者会見で、「適切であれば追加利上げに動く用意があり、インフレがわれわれの目標に向かって持続的に低下していると確信が持てるようになるまで、政策を景気抑制的な水準に維持する考えだ」と述べた。
また「われわれは時間とともにインフレ率を目標の2%へと押し下げる上で十分に景気抑制的となるような金融政策スタンスを達成し、それを維持することにコミットしている」と続けた。
また、入手するデータと変化する見通し、そしてリスクを精査しつつ、「慎重に政策を進めていく」と強調し、8月のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)での発言内容を繰り返した。
昨年の急速な利上げにより「われわれは到達すべきところにかなり近づいていると考えられる」と続けた。
パウエル議長は会見で、「ソフトランディング」は米経済に関するFOMCの基本予想ではないが、インフレ抑制を目指す中での第1の目的だと説明した。
フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標レンジは5.25−5.5%だった。
声明と同時に発表した最新の四半期経済予測では、FOMC参加者19人のうち12人が年内あと1回の利上げを支持していることが示された。
当局としてインフレ鈍化の継続を確実にしたいと考えていることが浮き彫りとなった。
四半期予測では、2024年に見込む金融緩和の幅が縮小。経済と労働市場が再び力強さを増していることを反映している。
市場調査でアナリスト予測の中央値では、FF金利を24年末までに5.1%に低下させることが適切だと予想されている。
前回6月時点での4.6%から上向きに修正されたことになる。
その後は25年末に3.9%、26年末で2.9%への低下が見込まれている。
インフレ率については、24年に3%未満に低下し、26年に2%に下がるとの予想が引き続き示された。
また、経済成長率については、23年が2.1%に上方修正され、24年は1.5%に減速すると見込まれている。
高金利をより長期にわたって維持するとの当局予想は、失業率に関するより楽観的な見通しも反映している。
24年の失業率は6月時点の予測では4.5%だったが、今回の最新予測では4.1%とされた。
posted by manekineco at 06:56|
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