2023年09月22日

米国債の売りが広がり、指を加えたままのに日本金融規制当局の姿勢は???


 米国債市場では前日のFOMCで金利をより高くより長く維持する方針が確認されたことを受け、米国債の売りが広がり、長期債利回りが大きく上昇した。
  
 一方、短期債利回りは数年ぶりの高水準から押し戻された。
 
 長短が逆転している2年債と10年債の利回り差は約67ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)に縮小した。
 同スプレッドは景気見通しに対する信認の目安とされている。

 10年物インフレ連動米国債(TIPS)の入札(150億ドル)では、最高落札利回りが2.094%と2009年以来の高水準となった。

 FOMCが政策金利を来年に入っても高水準に維持する公算が大きいことを示唆した。
 これを受け、債券トレーダーらは米国債利回りの上昇が続くとの見方を強めている。

 FOMCの20日の政策決定後に実施されたブルームバーグ「マーケッツ・ライブ(MLIV)パルス」調査では、2年債利回りがまだピークに達していないと答えたのは回答者172人の58%に上り、10年債利回りが4.5%超に上昇するとの見方が大勢という。

  
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ブラード氏 強い景気を示唆し、「保険として」の米追加利上げは妥当


 前セントルイス地区連銀総裁の
   ジェームズ・ブラード氏
は21日、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、インフレ再加速のリスクを防ぐため、米金融当局は金利をさらに引き上げ、より高い水準で維持する必要があるかもしれないとの考えを示した。

 また、「そうするのは特にコアインフレ率が適切なペースで低下し続けるのを確実にする保険として、良いことかもしれない。それにより、連邦公開市場委員会(FOMC)は妥当な期間内にインフレを2%に戻すことが可能になる」と続けた。

 ブラード氏は景気の強さや健全な労働市場を踏まえれば、政策当局者らが金利を高めの水準でより長期に維持する必要があると強調するのは「実に理にかなっている」と評価した。
 また、「ソフトランディングの見込みは非常に高いが、インフレが2%に戻らないと着陸したとはまだ言えない」と続けた。
 

 FOMCは19、20日に開催した定例会合で、主要政策金利を22年ぶり高水準で据え置いた。
 一方で最新の四半期経済予測では、FOMC参加者19人のうち12人が年内あと1回の利上げを支持していることが示され、当局としてインフレ鈍化の継続を確実にしたいと考えていることが浮き彫りとなった。
 なお、2024年に見込む金融緩和の幅は縮小した。

 米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は会合終了後の記者会見で、「適切であれば追加利上げに動く用意があり、インフレがわれわれの目標に向かって持続的に低下していると確信が持てるようになるまで、政策を景気抑制的な水準に維持する考えだ」と説明した。



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サステナブルファンドの閉鎖相次ぐ

 米国の資産運用会社ブラックロックなどは、世情から資金を吸い上げる目的にマスコミなどを動員し、国際資本の懐を潤すテーマとして
   ESG(環境・社会・企業統治)投資
への関心を高め
資金を集め、サステナブルファンドを数多く立ち上げてきたが、欧米における政治的な反発と投資家の厳しい目にさらされ、利用価値が低下してきたこうした商品を相次いで閉鎖している。

 今年閉鎖された米国のサステナブルファンドの数は、過去3年の合計よりも多いことが、モーニングスターのデータが示している。
 
 
ひとこと
 何事も対応が遅れがちな日本の金融機関等がこうした国際資本による資金の吸い上げの最後の鴨ネギになっていくことだろう。

   
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ロシア政府が国内供給を優先し、ガソリンとディーゼル油の輸出を禁止


 ロシアはガソリンとディーゼル油の輸出を一時的に禁止する。
 プーチン大統領が率いる政府が発表した。

 国内の供給を安定させる狙いもあるが、需給が逼迫する世界の燃料市場に対する政治的な圧力を強める目論見がありそうだ。

 政府のウェブサイトで、ロシアの「燃料市場を満たすことを一時的な制限が後押しするだろう。消費者にとっての価格低下にもなる」と説明した。
 ミシュスチン首相が署名した政令によると、輸出禁止は21日に発効するが、期限は明記されていない。

 ただ、貿易協定を結ぶ一部の国向けや人道目的、通過目的など少量の供給は禁止の対象とならないため影響も限定的となることも予想される。

 投機筋からの資金はロシアの輸出禁止が世界的な燃料不足を悪化させるとの懸念から、欧州では価格が上昇する流れを作った。
 OPECの生産削減を目論み価格統制力を高めようと画策しているサウジアラビアと
ロシアが原油供給を抑制し、世界の製油業者は十分な燃料の生産に苦戦する状況もある。

 欧州北西部の原油先物に対するディーゼル油先物の上乗せ価格を示す指標、ICEガスオイル・クラックは急騰し、バレル当たり35ドルを突破した。
 ディーゼル先物では10月限が11月限の価格を上回り、バックワーデーション(逆ざや)が起きている。

 この事情に詳しい関係者によると、9月最初の13日間にロシアはディーゼル油を1日平均約6万3000トン、ガソリン8000トン余りを輸出した。
 製油業者が季節的なメンテナンスに入り、政府の価格抑制策を受けて国内市場向けの供給を増やしたことから、9月のディーゼル輸出量は平均で8月の最初の30日間に比べて31%減少していた。

 ロシアでは年初から9月18日までにガソリン・ディーゼル小売価格が9.4%上昇し、ルーブルの下落や経済制裁の影響も強くインフレを押し上げている。
 来年3月に大統領選挙を控えるプーチン政権にとって、政治的な問題となる可能性があった。
 
 
    
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