バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジスト
マイケル・ハートネット氏
は2024年にはこのところ売り込まれている債券が復活すると予想していることを古格向けリポートで明らかにした。
同年には金利上昇によって経済がリセッション入りすると見込んでいるためだ。
債券市場と株式市場が織り込みつつある景気後退が「経済データ上で鮮明になれば、債券は大きく上昇し、24年上期に最もパフォーマンスの良い資産クラスになるはずだ」と指摘した。
ハートネット氏は、今年を通じてリスク資産に悲観的な見方を続けており、金利上昇で経済がハードランディングする可能性があるものの、今のところ弱気を崩していない。
同氏のチームでは「パニック売りと、リセッションまたはクレジットイベントが政策緩和を促すのを待ち焦がれている」と伝えた。
そうなれば、「景気後退を軽視している資産が大きく上昇するきっかけ」になるだろうと同氏は付け加えた。
金利が予想されていたより長く高水準で維持されることを米連邦準備制度が示唆して以来、債券は動揺していおり、30年物米国債利回りは今週、2007年以降で初めて5%を超え、株式と社債の相場を押し下げた。
一方では、債券の低迷は投資家の買い控えを引き起こしていない。
BofAがEPFRグローバルのデータを引用したところによると、10月4日までの1週間に米国債ファンドには
46億ドル(約6850億円)
の資金が流入しており、34週連続の純流入を記録した。
また、株式ファンドにも33億ドルが流入した。
ただ、投資家の警戒感が高まっていることを反映してマネー・マーケット・ファンド(MMF)には708億ドルと、7月以降で最大の資金が流入した。
ハートネットはS&P500種株価指数を3600−4200のレンジの上半分で売ることを勧め、「弱気相場は終わっていないと確信している」と主張した。
なお、5日の終値は4258だった。
ひとこと
経済はゼロサムゲームであり、売り方がおれば買い方が存在し取引が成立する。逆も真だ。
流れがどちらに向いているか不明であれば取引は膨らみ、チキンレースに至るのがこれまでのパターンであり、流れに乗っていてもいつまでも残っておれば滝壺に落ちかねないのが現実だ。
異次元の金融政策なども方向を変えるには経済の規模が大きすぎ、保有する米ドルや米国債券の持ち高を減らすには時間が掛かるし、相手が必要だ。
いつまでも米国の軍産複合体製の維持に金を貢ぎ続けるのではなく、自力で防衛力を整備する必要がある。
posted by manekineco at 09:00|
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