2023年10月12日

IMFがSVB破綻やクレディS教訓として、銀行ストレステスト強化を提言


 国際通貨基金(IMF)は10日、2023年版の国際金融安定性報告書で、各国・地域当局に対し、銀行セクターの脆弱性を最小限に抑えるため、ストレステスト(健全性審査)と検査を強化するよう提言した。

 2023年版の国際金融安定性報告書で、金融監督当局はリスク評価を強化し、検査を増やし、危機管理の枠組みを確実に整備するよう勧告した。

 高金利環境に銀行側は全般にうまく対応しているが
   融資需要の減少
   資金調達コスト上昇
に伴うストレスに直面していると指摘した。
 
 米国では今年、シリコンバレー銀行(SVB)などの金融機関が破綻している。
 欧州ではクレディ・スイス・グループがUBSグループに救済買収された。


 こうした一連の出来事は、IMFによれば、弱い銀行の一角が金融システム全体を危険にさらしかねない状況を示すものと指摘した。

 金融安定性報告書は「23年3月に経験した米大手地銀数行の破綻と、国際金融システムにとって重要な金融機関(G−SIB)のスイス当局支援による買収は、世界的な金利上昇がいかに速いペースで国際銀行システムに影響するかあらためて思い起こさせた」と続けた。

 また、金融監督当局は比較的小規模な銀行を含め「より厳しくきめ細かい」銀行ストレステストを実施すべきだとIMFは主張し、金利リスクに耐えるために
   必要な資本基準の厳格化
も求めた。

 IMFは、各国・地域の中央銀行に対しても、「インフレ率が目標に向かって持続的に低下する明らかな証拠が得られるまで、インフレと闘う決意を持ち続ける」よう要請した。

  
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ヴャチェスラーフ・キリーロヴィチ・イヴァニコーフ(Вячесла́в Кири́ллович Иванько́в Vyacheslav Kirillovich Ivankov) ロシアン・マフィア

ヴャチェスラーフ・キリーロヴィチ・イヴァニコーフ
  (Вячесла́в Кири́ллович Иванько́в Vyacheslav Kirillovich Ivankov)
   1940年1月2日 - 2009年10月9日
 著名なロシアン・マフィア
 ロシアの国家情報機関と関係を持ち、犯罪活動を共謀していたとロシアでは信じられている組織暴力団
 ソビエト連邦と米国の両方で暗躍した。
 ニックネームのヤポンチク(Япончик、「日本人の坊や」の意味)は、顔立ちがいささか日本人を思わせたということから付いた。
 
 ソビエト連邦のグルジア共和国でロシア人の両親のもとに生まれ、モスクワで育った。
 青年期はアマチュア・レスラーであった。
 本人いわく「ある女性の名誉を守るため」としている、バーでの喧嘩によって初めての服役を経験した。
 刑期を終えて釈放後は犯罪活動に手を染めるようになり、闇市で物品を売りさばいていた。
 その後、組織犯罪に加わるようになり、警察の書類を偽造して家屋に侵入する強盗を行っていた。

 1974年、ブトィルカ刑務所(Butyrka prison)にて犯罪者仲間から
   「ボール・フ・ザコーネ」(vor v zakone、規律ある泥棒)
の称号を与えられたという。
 1982年には小火器や偽物、麻薬の密売の容疑で逮捕された。
 懲役14年を宣告されたが、1991年には釈放されている。
 これについては有力政治家の関与やロシア連邦最高裁判所の裁判官への賄賂により刑期が短縮されたという。
 
 1992年3月、10年近くの服役経験や、ロシアで最も凶暴で残虐な犯罪者との評価を受けたが、米国への移住が認められた。
 イタリア系犯罪組織などのように最高指導者が命令を下すコーザ・ノストラ等の暴力団とは異なり、イヴァニコーフは自ら出向いて強奪を行った。
 なお、米国には映画産業で働くという名目で、通常の就労ビザで渡米した。
 渡米の理由ははじめは明らかではなかったがロシア内務省は米国の連邦捜査局(FBI)に対して、イヴァニコフは米国におけるロシアン・マフィアの活動をまとめ、支配するために渡米したと情報を提供した。
 しかし、ノヴォイェ・ルスコイェ・スロヴォ(ru:Новое русское слово)紙の記者アレクサンドル・グラントが1994年に語ったところによると、ロシアでは「イヴァニコフの嗜好を尊重しない新しい犯罪組織」があるためにロシア国内では彼自身にとって危険すぎること、他方で米国では犯罪活動の実績がないことが渡米の理由としているとした。

 しかし、イヴァニコーフはアメリカ合衆国で犯罪活動を始めたことから、こうした見方は正しくないことがやがて明らかになった。
 その具体的な活動については諸説ある。
 ブライトン・ビーチ(Brighton Beach)を拠点とするイヴァニコーフの組織は100人程度の構成員をかかえ、ブルックリン随一のロシア系犯罪組織となっていた。
 ただ、系統的に暴力や買収を行ったり、裏社会を牛耳ったり、組織犯罪機構を作り上げようとした証拠は把握されていない。

 1995年6月、2人のロシア人実業家が運営する
   投資顧問業者
から数百万円の依頼を受けて
   暗殺を実行
したとしてFBIに逮捕され、1996年6月には2人の協力者と共に有罪判決を受けた。

 この取調べの中でイヴァニコフは、FBIがロシア部門の重要性を主張するために、ロシアン・マフィアについての虚構を作り上げているとして非難した。
 更に、「ロシアは休みなき犯罪の温床」であり、その中核を担う犯罪者は
   クレムリン
   ロシア連邦保安庁
であり、イヴァニコーフがロシアン・マフィアと称されるものの指導者であるとする考え方をばかげていると否定した。
 
 2004年7月13日、1992年にモスクワのレストランで2人のトルコ人が殺害され後に騒動に発展した。
 この件に関して、殺人の容疑をかけられたため、ロシアに強制送還された。

 2005年7月18日に裁判官は容疑を認めず、同日に釈放された。
 なお、警察官を含む証人たちは、被告を見た覚えはないと証言した。

 タブロイド紙ソヴェルシェンノ・セクレトノ(Совершенно Секретно)の主力犯罪記者
   ラリサ・キスリンスカヤ(Лариса Кислинская)
は、イヴァニコフが有力者とみなされるのは刑務所内だけのことであり、自由の身では敬意を得ることはないだろうとの見方を示した。
 
 2009年7月28日、モスクワの時間で19時20分ごろ、イヴァニコフはモスクワのホロシェフスコエ通り(Хорошевское)のレストランを去る際に銃撃を受けた。近くの駐車場から狙撃銃が捨てられているのが見つかった。
 これによって2009年10月9日に死去した。

   
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セミオン・モギレヴィッチ ロシアンマフィアのボス

セミオン・モギレヴィッチ
    (Semion Yudkovich Mogilevich)
   1946年6月30日生まれ

 ユダヤ系ウクライナ人で1990年代までに東欧地域最大の犯罪組織を築いた“ロシアンマフィア”の首領として知られる人物
 米国連邦捜査局が選定するFBI10大最重要指名手配にその名を連ねあた。
 多額の金融詐欺、電子通信詐欺容疑で指名手配されていた。
 東欧を拠点に広大な犯罪組織を指揮しているとして「最も強力なロシアンマフィア」であり「世界で最も危険なギャング」とFBIに記載されている。

 直接の容疑は1993年から1998年にかけてカナダで設立した架空の会社名義によって投資家から数百万ドルを集めた、というもの。
 それ以前からヨーロッパにおいて多額の金融詐欺を行っていた。

 あくどい商才から「聡明なドン」とロシア当局に呼ばれている。
 詐欺以外にも武器の密売や売春等にも彼の組織は関わっているとみられ、ロシア当局やその他各国警察の追跡にもかかわらず、現在も彼の主要な拠点はモスクワであると考えられている。
 未だ逮捕に至っていないが、「近年米国内での違法行為は認められていない」との理由により、2015年12月にリストから削除された。

     
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UAWが協議進展しスト拡大を見送り、GMからは譲歩を勝ち取る


 全米自動車労組(UAW)は、労働協約を巡る協議が進展したフォード・モーター、ゼネラル・モーターズ(GM)、ステランティスでのストライキ拡大を見送るという。

 UAWのショーン・フェイン委員長は6日、UAWはテキサス州アーリントンのGM工場へのスト拡大を準備していた。
 新労働協約に新たなバッテリー合弁事業の従業員を含めることで同社と土壇場で合意し、たGMが電気自動車(EV)時代への移行に向けた土台を作ることに同意したと述べた。

 賃金や年金、将来のバッテリー工場の労働者などの問題について交渉が難航する中、UAWはこれまでストを拡大させてきた。ストが新たな工場に拡大しなかったのはここ3週間で初めてとなる。

 
ひとこと
 
 視点を変えれば、内燃機関の自動車の部品点数とEVの部品点数には大きな差があり、新たなバッテリー合弁事業の従業員を含めるとしても勢力の後退は進んでいる。
 
    

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