日本の防衛省の傘下である防衛装備庁では10月17日、艦船に搭載されたユニットから世界で初めて電気エネルギーを利用して弾丸を高速発射できる
レールガンの海上発射実験
を行った。
その実験の模様としては、発射の瞬間だけを映した8秒間の短い動画を公開しただけだ。
テストした電磁砲の口径は40ミリで、発射体の重量は約320グラム、初速は毎秒2230メートルだった。
レールガンの最初の特許申請は1901年にさかのぼるが当時の実験では失敗に終わっていた。
レールガンの最初の特許申請は1901年にさかのぼるが当時の実験では失敗に終わっていた。
レールガンの開発理由のひとつとしては、火薬の初速が毎秒2000〜2200メートルで、それ以上は出せないことが背景にある。
理論的にはレールガンによる発射体は秒速10万メートルまで加速できる。
小さな弾丸でも高速を達成でき、軍事的には、照準拡大も含めた射程距離の拡大、装甲貫通力の向上、一般的な打撃力など、戦術的・技術的に貴重な利点をもたらしたうえ、遠距離からの攻撃が可能となる。
試験されたレールガンに水平線から15度の仰角を与えると、弾丸は253.4キロメートル飛ぶことになる。
同じ発射条件で40ミリ高射砲の弾丸では7分の1の37.1キロメートルしか飛ばない。
秒速3000〜5000メートルの初速を持つ弾丸を発射できるレールガンを作れば、陸海空を問わず、どんな標的にも命中させること可能だ。
ただ、この武器はまだ実戦には使えない
発射に成功したとしても、艦隊の戦闘用武器として実用化には米軍など第二次世界大戦の戦勝国の顔色を伺わなければ開発すら抑制されるのが日本の防衛面における足枷がある現実障害もある。
テストされたレールガンは実験モデルであり、軍艦の武装にはまったく適していないことを動画で暗示しているが、意図的な情報操作であれば問題などない。
そもそも、日本の自衛隊の防衛装備の多くが、米国政府の利権システムでもある軍産複合体制へ金を貢ぐシステムに変化しているためだ。
この利権に風穴が開く、影響が多大に生まれるレールガンの戦闘能力を高め、戦闘可能な海軍兵器になるまでには技術面の情報の共有化を欧米戦勝国が強く求めてくる。
このため、国家機密として戦闘効果の確認には秘密裏に行っていく必要がある。
技術的な問題もいろいろあり、連続射撃では航空機やミサイルに確実に命中させるため何発も撃つことが必要となる。
しかし、レールガンでバースト射撃が可能かどうか、その発射速度はどの程度なのかは、判っても明らかには出来ない。
映像では火薬を使わなくともレールガンの銃口から炎が噴き出している。
このことから、発射された弾丸は加速しながら砲身を伝わっていくなかで、弾丸と砲身が相互摩擦によって金属が摩耗し、発射薬と砲身の摩擦で発生した熱で加熱された最小の金属粉が空気中で発火していることを示している。
銃の摩耗は従来の砲弾よりもはるかに激しいことが判明したため、摩耗しにくい砲身や弾丸の開発が急務だ。
また、海上では波や塩水噴霧、雨や霧の中では、レールガンの電気系統の絶縁が破壊され、短絡やボルトアーク、 その他同様の現象を引き起こす可能性があり電気的な安全性の確保が必要となる。