ドリームワークス・ピクチャーズ(DreamWorks Pictures)は、米国の映画会社、製作会社である。
ドリームワークスSKG(DreamWorks SKG)、ドリームワークス・スタジオス(DreamWorks Studios)、またドリームワークス(DreamWorks)としても知られる。
社名の変遷
・DreamWorks Distribution, LLC(1994–2006)
・DreamWorks LLC(1994–2008)
・DreamWorks Studios(2009–2015)
・DreamWorks II Distribution, LLC(2011–2016)
親会社アンブリン・パートナーズ
主要株主
・ライオンズゲート
・アリババ・ピクチャーズ(アリババグループ)
・ユニバーサル・ピクチャーズ(NBCユニバーサル/コムキャスト)
従業員数 80人(2012年)
ジェフリー・カッツェンバーグ
が、会長であった
マイケル・アイズナ
ーに対して事故死したフランク・ウェルズ社長の後任へ自薦したのを断られたのをきっかけに退社した。
ドリームワークスSKG(DreamWorks SKG)
を設立した。
「SKG」は3人の設立者の頭文字をとったものである。
ちなみに『アミスタッド』以降すべてのスピルバーグ監督作品を制作していたが、2008年の『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』以降のスピルバーグは、アンブリン・エンターテインメントやルーカスフィルムで制作を行うこともあった。
2005年12月、創設者はスタジオを
パラマウント・ピクチャーズ
の親会社である
バイアコム
に売却することに合意した。
この取引は2006年2月に完了した。
2008年、ドリームワークスはパラマウントとのパートナーシップを終了する意向を発表した。
その後、インドのリリライアンス・ADA・グループと映画を制作する契約を結び、ドリームワークス・ピクチャーズを独立した組織として再作成した。
翌年、ドリームワークスは
と配給契約を締結した。
ディズニーは
タッチストーン・ピクチャーズ
を通じてドリームワークスの映画を配給し、契約は2016年まで続いた。
2016年10月以降、ドリームワークスの映画は
ユニバーサル・ピクチャーズ
によって販売および配給されている。
なお、ドリームワークス・ピクチャーズは、以前の同名のアニメーション部門とは別会社である。
2004年にスピンオフし、2016年にNBCユニバーサルの子会社になっている。
なお、ドリームワークス・ピクチャーズの会社は、ドリームワークス・アニメーションからのライセンスに基づいて元のドリームワークスの商標を引き続き使用している。
ヒット作は出るものの、現代の映画会社の経営が過去の作品の映像ソフト化やテレビ放映権収入に多くを依存しているのに対し、ドリームワークスSKGは過去のストックが少ないために経営状態は苦しく、財務体質の改善を目的として、2003年には音楽部門であるドリームワークス・レコードをユニバーサルミュージックに売却した。
翌2004年にはアニメ部門をドリームワークス・アニメーションSKGとして分社化し、ニューヨーク証券取引所に株式上場した。
これにより、共同創設者だったジェフリー・カッツェンバーグも退社し、ドリームワークス・アニメーションSKGのCEOに就任した。
2005年12月には、バイアコム傘下のパラマウント・ピクチャーズが16億ドルでドリームワークス自体の買収を発表した。
2006年2月に正式合意した。
ところが、2007年にはバイアコムの
フィリップ・ドーマンCEO
が「スピルバーグ監督は不要」と発言し、両者の関係は険悪化した。
2008年9月、スピルバーグはインドのコングロマリットである
と、JPモルガン・チェース証券がメインとした複数の銀行からの出資を受け、元・パラマウント映画社長
ステイシー・スナイダー
と共にパラマウント映画から独立し、スナイダーがCEOに就任した。
しかし、この分離・独立の時期が
リーマン・ショック
と重なり、当初はリライアンス・ADA・グループから5億5000万ドル、銀行から7億5000万ドルの計13億ドルを調達するはずだった計画が、リライアンスからの出資3億2500万ドル、銀行からも同額の3億2500万ドルの計6億5000万ドルの出資と縮小してしまった。
2009年2月にはディズニーとの配給契約を締結し、2011年公開の『アイ・アム・ナンバー4』から実写作品の配給が開始された。ただし、アニメーション作品はこの契約には含まれず、2012年までパラマウントとの契約を継続するほか、実写作品についてもパラマウントとの共同製作および配給されるものもある。
リーマン・ショックによる影響のため、2012年の年明けには資金が底をついて新作の企画開発が遅れていた。
2012年4月11日にインドのリライアンス・エンタテインメントから新たな出資契約を取りつけたと報じた。
詳細な契約内容は明らかにされていないが、ドリームワークスは今後も年間3 - 5本を製作する予定としていた。
設立当初、日本における配給はUIPを通して上映され、ビデオ・DVDはCIC・ビクター ビデオ株式会社、2001年からはユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン株式会社によって発売されていた。
2004年に角川ホールディングスが同社との提携を発表した結果、ドリームワークス関連事業を角川グループが独占できるようになった。
映画配給はアスミック・エース エンタテインメントが、DVD販売は角川エンタテインメントがそれぞれ担当している。
角川エンタテインメントが販売する作品はアスミックなどが発売する方式をとっているが、ドリームワークス作品のみ一社発売、販売体制をとっている。
ドリームワークス設立当初に製作された作品に関しても、徐々にユニバーサルから角川に発売・販売権が移行された。
その後は実写映画を角川映画が、アニメをアスミックがそれぞれ配給する役割分担が行われ、角川エンタテインメントとの共同配給での公開となった。
バイアコムの買収により、日本でも2008年11月以降の作品はパラマウント ピクチャーズ ジャパン(パラマウント ジャパンの配給部門)配給で公開されており、DVDの発売・販売権も2009年4月10日発売分からパラマウント ジャパンへと移行した。
しかし、実写作品はディズニーとの提携により、2010年以降ウォルト ディズニー スタジオ モーション ピクチャーズ ジャパン配給に変更された
但し、ディズニー配給前の作品のソフト化はパラマウントが引き続き担当し、同社の日本法人解散後はNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンに引き継がれている。
一方、アニメ作品は『マダガスカル3』を最後に日本での劇場公開が途絶えており、全世界の中でも日本のみ劇場公開を見送られて、『ガーディアンズ 伝説の勇者たち』、『クルードさんちのはじめての冒険』、『ターボ』、『天才犬ピーボ博士のタイムトラベル』、『ホーム 宇宙人ブーヴのゆかいな大冒険』、『トロールズ』ではビデオスルーとなる事態が続いていた。
アニメ作品の配給を担当していた20世紀フォックスの日本法人は、2010年代に入るとアニメ映画の日本公開に消極的な傾向となった。
日本で公開実績のある作品の続編であっても未公開または限定上映となっていた。
2015年3月19日には『ヒックとドラゴン2』が東京アニメアワードフェスティバル2015で初公開後、全国各地で無料イベントとして上映された。
2015年11月14日には『ペンギンズ FROM マダガスカル ザ・ムービー』がシネプレックスで限定上映された。
また、『カンフー・パンダ3』も当初は2016年夏に劇場公開予定にあったが、Netflixによるネット独占配信を経て、2017年8月26日にBlu-ray・DVDが発売された。
最終的に20世紀フォックス映画配給によるドリームワークス作品の劇場公開は実現しなかった。
アニメ映画のソフト発売・販売権も、2013年11月20日発売分以降は20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパンと移行し、その後、『ボス・ベイビー』からは東宝東和が配給する(アメリカでは『スーパーヒーロー・パンツマン』まで20世紀フォックスが配給。)。2016年4月28日、米ケーブル大手コムキャストは、ドリームワークス・アニメーションを約38億ドルで買収すると発表し、NBCユニバーサルグループの傘下に加わることになった。
アニメ映画のソフト発売・販売権も、2018年2月2日発売分以降はNBCユニバーサル・エンターテイメントジャパンに引き継がれている。
その後、東宝東和とギャガが共同配給契約を結び、2019年以降のDWA制作の全作品が日本でも劇場配給される事を発表した[注 1][8]。