世界的な需要に対する懸念が急速に高まったことで、北海ブレント原油は2年強ぶりに1バレル=70ドルを割り込むまで急落したが、相場はその後落ち着きを取り戻した。
供給が堅調かつ拡大している時期に、米国と中国という最大の消費国における成長鈍化が消費を損なうのではないかという懸念から、北海ブレント原油相場は今四半期(7−9月)に入り、ほぼ5分の1下落した。
先物全体のカーブ形状を含めた市場指標は、需給が急速に緩和していることを示している。
先物全体のカーブ形状を含めた市場指標は、需給が急速に緩和していることを示している。
原油価格の下落により、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」は、すでに供給拡大計画の延期に追い込まれた。
投資家の間では、余剰分が2025年近くに市場に出回る可能性もあるという懸念が高まっている。
今週末に月次見通しの改訂版を発表する
国際エネルギー機関(IEA)
は8月、OPECプラスが供給拡大を中止したとしても、市場では来年に在庫が増加するリスクがあると述べた。
投資家の間では、余剰分が2025年近くに市場に出回る可能性もあるという懸念が高まっている。
今週末に月次見通しの改訂版を発表する
国際エネルギー機関(IEA)
は8月、OPECプラスが供給拡大を中止したとしても、市場では来年に在庫が増加するリスクがあると述べた。
原油価格の低迷は、インフレ対策を推し進めてきた各国・地域の中央銀行にとっては追い風となる。
連邦準備制度は、物価上昇圧力の緩和と労働市場の軟化の兆しを踏まえ、来週利下げに踏み切ると予想されている。
また、輸入原油に依存している中国や日本などの国々にとっても好都合だ。
連邦準備制度は、物価上昇圧力の緩和と労働市場の軟化の兆しを踏まえ、来週利下げに踏み切ると予想されている。
また、輸入原油に依存している中国や日本などの国々にとっても好都合だ。
10日の北海ブレント原油は69ドルを上回って取引を終えた。
ただ、先週の急落に続き、新たな売り圧力により3%余り下落する荒い値動きとなった。
一方で11日には、米国石油協会(API)推計で先週の米商業在庫が約280万バレル減少したとの関係者の話を受けて小幅上昇している。
公式データは11日遅くに発表される予定。
ただ、先週の急落に続き、新たな売り圧力により3%余り下落する荒い値動きとなった。
一方で11日には、米国石油協会(API)推計で先週の米商業在庫が約280万バレル減少したとの関係者の話を受けて小幅上昇している。
公式データは11日遅くに発表される予定。