カリフォルニア州サンマテオに本拠を置くアメリカのビデオゲーム開発会社として2004年に
デビッド・バスツッキ
エリック・カッセル
によって設立された。
2006年にリリースされたロブロックスの開発し、2023年12月31日現在、同社は2,400人以上の従業員を雇用している。
収益 28億米ドル(2023年)
営業利益 12.6億米ドル(2023年)
純利益 11.6億米ドル(2023年)
総資産 61.7億米ドル(2023年)
総資本 7,630万米ドル(2023年)
子会社
・バッシュビデオ
・ギルデッド株式会社
・ウェブマスター
・パケットズーム
・ハムル
・トリプルプレイ
・バイフロンテクノロジーズ
・スピーチリー
・イムベルス
・ジドー
ロブロックス社は、デイヴィッド・バズッキとエリック・カッセルによって設立された。
バズッキは1989年に教育用ソフトウェア会社
ナレッジ・レボリューション
を設立していた。
同年、同社を通じて、彼とカッセルは2D物理シミュレーションである
インタラクティブ・フィジックス
を開発した。
ナレッジ・レボリューションはこれに続き、機械装置をシミュレートするソフトウェアであるワーキング・モデルを開発した。
同社は最終的に1998年12月に
によって2000万ドルで買収され、バズッキとカッセルは上級職に就いた。
バズッキは2000年から2002年まで同社の副社長兼ゼネラルマネージャーを務め、その後MSCソフトウェアを離れた。
バズッキはエンジェル投資会社である
バズッキ・アンド・アソシエイツ
を設立した。
彼とカセルは2004年にロブロックスコーポレーションを設立した。
カリフォルニア州メンロパークのオフィスで働き、彼らはビデオゲームDynaBlocksの準備作業を開始し、その年の後半にベータ版としてリリースされた。
ゲームの名前は2005年にRoblox(ロブロックス)に変更され、ゲームは2006年9月1日に正式にリリースされた。
Roblox(ロブロックス)はユーザーがゲームを作成、共有し、他のユーザーが作成したゲームをプレイできる
オンラインゲーミングプラットフォーム
ゲーム作成システム
を供給する会社。
Roblox Corporationは、2020年11月19日に新規株式公開を申請した。
これは2021年初頭のある時点で上場企業になるための道の一部である。
2004年にデイビット・バシュッキとエリック・カッセル(Eric Cassel)が開発し、2006年にリリースされた。
このプラットフォームは、プログラミング言語のLuaでコード化された様々なジャンルのユーザー作成ゲームを管理できる。
Robloxはサービス開始以来、しばらくはプラットフォームとしても会社としても比較的小規模だった。
しかし、2010年代後半に急速に成長し始め、さらに
COVID-19
によるパンデミックがこの成長を手助けした。
基本は無料でプレイでき、ゲーム内購入は「Robux(ロバックス)」と呼ばれる
仮想通貨
を通じて利用できる。
2020年8月の時点で、月間のアクティブユーザー数は1億6400万人を超え、米国では16歳未満のすべての子供たちの半数以上がプレイしている。
ユーザーからは概ね肯定的に評価されている。
一方で、不誠実な運営やマイクロトランザクションの導入、サービス自体が子どもに対する
慣行的な搾取
であるといった批判も受けている。
2016年にXbox One版が配信されたが、処理の安定性などに問題があり
Xbox Series X/S
などの上位機種でなければ安定したフレームレートでプレイすることが難しい場合がある。
2023年10月にはPlayStation版が配信開始された。
Robloxを使用すると、プレーヤーは独自のエンジンである
Roblox Studio
を使用して独自のゲームを作成し、他のユーザーがプレイすることができる。
ゲームは、プログラミング言語Luaを利用してゲームの環境を操作する
オブジェクト指向プログラミングシステム
の下でコーディングされている。
ただ、Roblox Studio上では一部オリジナルの命令が提供されている。
ユーザーは、「ゲームパス」と呼ばれる1回限りの購入または「開発者製品」または「製品」と呼ばれる複数回、共に
Robux
というRobloxの仮想通貨を使って購入できる
マイクロトランザクション
を通じて、購入可能なコンテンツを作成できる。
購入による収益の一部は、開発者とRoblox運営の間で分割される。
ただし、Roblox運営がそのように収益を分割する目的が、デバッグ等のためなのか、Robux購入の収益のためなのかは不明。
Roblox Studioを使用して作成されたゲームの大部分は子供によって開発され、年間合計2,000万のゲームがRoblox Studioを使用して作成されている。
さらに、プレーヤーはプラットフォーム上でアバターとして機能する仮想キャラクターを装飾するために使用できる
仮想アイテム
を購入、販売、および作成できる。
服は誰でも購入できるが、販売できるのは
プレミアムメンバーシップ
を持つプレイヤーのみに限られている。
Robloxの管理者のみ、公式のRobloxユーザーアカウントでアクセサリー、ボディパーツ、ギア、およびパッケージを販売できる。
このうちバーチャルハットとアクセサリーは、
Roblox Corporation
での過去の経験を持つ選ばれた少数のユーザーによって公開することもできる。
フルタイムの仕事としてアイテムをデザインするクリエイターが何人かおり、最も収益の高いクリエイターは、アイテムの売り上げから年間10万ドル以上を稼いでいるという。
また、コレクタブルアイテムは、プレミアムメンバーシップユーザー間でのみ取引または販売できる。
これらのアイテムには最近の平均価格(RAP)が設定され、価格はユーザーからの需要によって変動する。
これらのアイテムは仮想通貨やPayPalなどの支払方法によって取引されている。
2019年8月以降は、クリエイターの応募要件を満たしたユーザーに限り
バーチャルハット
アクセサリー
をUGC(ユーザー生成コンテンツ)として作成、販売できる制度が追加された。
ロブロックスにはメールアドレス認証や、多要素認証、復元コードなどがあり、それに登録することでアカウントの安全性を高めることができる。メールアドレスを認証することで認証した証としてアバターの装飾で使える帽子などを入手できる。二段階認証をすると毎回ログインの際に登録したメールアドレス宛に認証コードが送られ、そのコードを入力することでログインできるようになる。
このとき「デバイスを30日間信頼する」の項目にチェックを入れると、ログインした端末でのみ30日間二段階認証をスキップすることができる。
Robuxは、プレイヤーがさまざまなアイテムを購入できるようにするRobloxの仮想通貨である。
日本では2023年4月28日に
Robloxギフトカード
を発売した。
Robuxギフトカードはアカウントにチャージされ、ウォレットからrobuxを買うかプレミアムメンバーシップを買うことができる。
Robuxは「R$10」のように表記される。
1 Robuxは日本円で約1円ほどだった。
2022年4月頃からは円安の影響で値段が約1.7円強になっている。
プレイヤーは、実際の通貨で購入することで、プレミアムメンバーシップを持つメンバーに与えられる定期的な収入、そしてRobloxで仮想コンテンツを作成および販売することで他のプレイヤーから、Robuxを入手できる。
ユーザー生成コンテンツの販売を通じて取得したRobuxは、WebサイトのDeveloper Exchange(DevEx)システムを介して実際の通貨に交換できる。
ただ、Robuxは無料で生成することができない通貨にもかかわらず、Robuxに関連する詐欺は数多く存在している。
主に詐欺ウェブサイトを宣伝する
スパムメッセージ
があり、無料でRobuxを提供(生成)すると騙り、アカウントの情報を盗む
フィッシング詐欺の
ように設計された詐欺ゲーム、および無効なRobuxコード(使用済みまたは適当に作成された物)などを中心に展開されている。
ただし、アンケートに回答することで無料でRobuxを入手できるサービスは存在しているため、判別が難しい。
また、詐欺師が他者のアカウントを乗っ取り、そのアカウントから詐欺サイトへの宣伝を行う不正利用の事例も存在する。
Tix (チケット Tickets)はRobuxの約1/20倍の価値があった、
かつて2007年8月2日から配布されていたRobloxの仮想通貨である。
Tixは現在でいうアバターショップなどでRobuxと同様に様々なアイテムを購入するのに使われた唯一無料で入手できる仮想通貨であった。
2016年3月15日、Robloxは自社ブログを通じてTixを翌月に廃止することを発表した。
考えられた主な原因はALTアカウントを悪用して大量のTixを得ようとするユーザーが増加したためである。
Robloxの財政難や収益欲しさが原因だと一部のユーザーなどからは考えられた。
ブログ投稿の中で共同創設者のDavid Baszuckiは、「削除の理由はお金を稼ぐためではなく、シンプルさを保ち、不正行為を勧めないためである。」と言及した。
Tixの削除によって詐欺は減少したが、多数のユーザーから不満の声があがり、Robloxから離れてしまう者も少なくなかった。
創設者の1人、Erik Casselは2013年2月11日に癌で亡くなった。
2015年5月31日に、Smooth Terrain(スムース・テレイン)と呼ばれる機能が追加された。
この機能で地形グラフィックの忠実度が向上し、物理エンジンが従来のブロック指向のスタイルからよりスムーズでリアルなスタイルに変更された。
11月20日、RobloxはXbox One向けにリリースされ、Robloxのスタッフが最初に選んだ15のゲームが選ばれた。
Xbox One用の新しいRobloxゲームは承認プロセスを経る必要があり、米エンターテインメントソフトウェアレイティング委員会の基準に従った。
2016年4月には、Oculus Rift向けにRoblox VR(ロブロックス・ブイアール)をリリースした。
リリースの時点で、1,000万を超えるゲームが3Dで利用可能だった。
ほぼ同じ時期に、セーフチャット機能が削除され、13歳未満のユーザー向けの受け入れ可能な単語のセットと他のユーザー向けのブラックリストに登録された単語のセットを含むホワイトリストに基づくシステムに置き換えられた。
6月、同社はWindows 10と互換性のあるバージョンをリリースした。ゲームプラットフォームは2004年からPCに存在していた。
しかし、そのWebバージョンが作成されたとき、Windows用に構築されたスタンドアロンランチャーでアップグレードされたのはこれが初めてだった。
また、6月、Roblox Corporationは、商標権侵害の疑いでCinemark Theatersから訴えられた。
2017年10月に、Robloxはアカウントを使わずにプレイできる
Guest(ゲスト)
の廃止を決定した。
Guestはチャットが使用できない等の制限がかけられていたが、最終的にRobloxのコミュニティ拡大・人口増加が原因で廃止された。
また、同時期に、RobloxはQuackityなどのYouTuberが幾度と攻撃していたRobloxのフォーラムを閉鎖した。
この措置に対して、フォーラムユーザー全体からの大きな反感を買った。
Robloxは、その時点まで運用していたテクノロジーが古く、頻繁に停止するため、2017年を通じて、サーバーテクノロジーに多くの更新を行った。
2019年2月、Robloxは、プラットフォームのローカライズ版を作成するために、Tencentの関連会社である
Songhua River Investment Limited
との合弁事業を開始した。
2020年11月の時点で、中国国立ラジオテレビ局はRobloxを中国で利用可能にするために必要なライセンスをまだ発行していなかった。
2020年7月、Robloxはオンラインとして機能する
Party Place
の創設を発表した。
この機能は、2020 Bloxy Awards(2020年度ブロクシー・アワード)で使用された新しいテクノロジーを使用して作成され、COVID-19パンデミックに対応して設計された。
さらに、Robloxは2020年12月3日に中国でのリリースが許可された。
2021年、RobloxはチャットプラットフォームGuildedを買収した。
2021年10月28日、Robloxのサーバーが突如としてシャットダウンした。
過去最長のダウンタイムとなり、サービスが3日間利用できなくなるアクシデントが発生した。
2021年12月、Robloxは中国向けサービスの提供を停止し、中国国内の検閲に対応した独自のアプリケーションで提供を継続することを発表した。
2022年9月、Robloxは近年拡大している17~24歳のヤングアダルト層からの需要の高まりを受け、ゲームに
年齢別レーティング制度
を導入することを発表た。
軽度の暴力描写を含むゲームについて、13歳以上対象であれば提供が可能とした。
また、2023年6月20日には、露骨な暴力描写や恋愛、アルコール類の表現などを含んだ17歳以上対象のゲームの提供を許可した。
2023年7月27日、Meta Quest 2とMeta Quest Pro向けにベータ版がリリースされ、9月に正式版がリリースされた。
これと同時期にRobloxはヘルシンキのベンチャー企業
Speechly
を買収し、AIによるボイスチャットの管理に活用するとしている。
2023年10月10日、PlayStation 4およびPlayStation 5向けにRobloxがリリースされた。
Robloxのユーザーは、人種差別に対する努力で有名であり、多くの常連ユーザーと共同創設者の
Baszucki
が、ジョージ・フロイド抗議運動とBLMへの支持を宣言している。
しかし、2019年8月、NBCニュースによる調査により
極右およびネオナチグループ
にリンクされた100を超えるアカウントが明らかになった。
NBCからアカウントについて連絡を受けた後、Robloxのモデレーターはアカウントを削除した。
COVID-19パンデミックはRobloxにさまざまな影響を及ぼした。
パンデミックによって課せられた検疫により、社会的相互作用が制限されてたため、Robloxは子供たちが互いにコミュニケーションをとるための手段として使用された。
このコミュニケーション方法が実行されている最も有名な方法の1つは、プラットフォームで誕生日パーティーが開催される現象であった。
2020年5月1日、Roblox Corporation(ロブロックスコーポレーション)は、COVID-19と戦っている慈善団体のために資金を集めるための仮想募金活動を発表した。
COVID-19は、ゲーム業界の大多数が経験した同様の効果と一致して、プラットフォームの収益とその上のプレーヤーの数の両方の大幅な増加を引き起こした。
Robloxは、チャットフィルタリングシステムについて広く批判されている。
Robloxのフィルタリングシステムは検閲及び削除を行い、最も不適切なメッセージやコンテンツ、いくつかは依然としてシステムを回避することができる。
これらの問題に対処するために、Robloxでは1,600人がプラットフォームからそのようなコンテンツを削除するために働いているという。
Robloxはプライバシー設定を提供しており、保護者は、ユーザーが連絡できる相手を制限したり、プライベートサーバーへのアクセスを制限したり、ペアレンタルコントロールをオンにしたりできる。
Robloxでは性的なコンテンツは禁止されている。
しかし、プラットフォームには性的に露骨なゲームや画像が含まれているという批判が寄せられている。
このコンテンツには、バーチャルセックスクラブやナイトクラブなどのアイテムが含まれ、これらのコンテンツの作成者は、Robloxのモデレーターが規制できないサードパーティのプラットフォームを介して主に通信する。
Roblox上では、「これをプレイするとRobuxやTixがもらえる」等のコンテンツを謳ったゲームが数多く存在している。
Roblox StudioではRobuxを生成するシステムを作成することはできず、RobuxやTixがゲームから無償で貸与されることは起こり得ないため、これらのゲームは規約違反とみなされている。
2017年のRoblox開発者会議の際、約170万人がいたゲームプラットフォームのクリエイターは2017年に少なくとも3000万ドルを稼いだと発表した。
また、iOS版Robloxは2019年11月に10億ドルの生涯収益を超えた。
Robloxのいくつかの個別のゲームは、1,000万ドルを超える収益を蓄積しており、プラットフォーム上の開発者全体は、2020年の間に約2億5,000万ドルを稼ぐと予測されていた。
結果として、2020年に3番目に高い興行収入を記録し、収益は22億9000万ドルとなり、これはTencentのタイトルであるPUBGとhonor of kingsの収益を下回る結果となった。
リリース当初から2022年7月27日まで、キャラクターがリセット(死亡)したときのRobloxの効果音は「Oof(オーフ)」サウンドだった。
これは主に海外でミームとして認知され、プラットフォーム内でも人気を博していた。
この効果音は元々、2000年のPCゲーム『メサイア(Messiah (video game))』に参加した作曲家
トミー・タラリコ
によって制作された物であったが、Robloxは無許可でこの効果音を使用し続けていたため、彼とRobloxは著作権紛争に巻き込まれた。
2022年にRobloxが同プラットフォームから当該サウンドを削除して別のサウンドに置き換えることに同意したことで論争は終了した。
現在は「Uf」に近い効果音が使用されている。