ＦＯＭＣ会合 米国経済の『ハードランディング』回避への自信は強まっている

　ソシエテ・ジェネラルのチーフ為替ストラテジスト
　　　キット・ジャックス氏
は「今後のＦＯＭＣ会合がどうなるかについて市場の確信度合いは低下しているが、９月半ば以降に10年債利回りが50ｂｐ近く上昇していることから判断すると、『ハードランディング』回避への自信は強まっている」とリポートに記した。

　続けて、このことは「『ノーランディング』の可能性がソフトランディングと同様にある」との見方を示唆すると指摘した。
　また、「財政的な引き締めが講じられない場合、インフレ率上昇リスクが再浮上するとの懸念」に言及した。

　　　

　　

NY時間 ドル指数が小幅ながら続落

　外国為替市場ではドル指数が小幅ながら続落した。

　ただ週間ベースでは２週連続で上昇した。
　市場参加者は、米利下げペースが以前の想定より緩やかになるとの見方を強めている。

　円相場は下落し、一時１ドル＝149円28銭を付けた。
　主要10通貨で円は最悪のパフォーマンスとなった。

　来週の円相場は約２カ月ぶり安値圏でのもみ合いが予想される。
　米国で消費者物価指数（ＣＰＩ）など重要指標の発表がほぼ一巡し、利下げの行方を見極める展開が続くとみられる。

　
　ダラス地区連銀のローガン総裁はこの日、金利は緩やかなペースでより正常な水準に動いていくべきだとの考えをあらためて示した。

　　

TP ICAPグループ(TP ICAP Group plc) 英国ロンドンに本社を置く金融サービス会社

TP ICAPグループ(TP ICAP Group plc)

　英国ロンドンに本社を置く金融サービス会社

　同社の株式はロンドン証券取引所に上場されており、 FTSE 250 指数の構成銘柄となっている。

　収益　21億9100万ポンド（2023年）
　営業利益　1億2,800万ポンド（2023年）
　純利益　7,600万ポンド（2023年）
　従業員数　5,300人（2023年）

　　　

　TP ICAPグループは1971年に

　　　デレク・タレット

によって設立され

　　　タレット・アンド・ライリー

という名称で外国為替ブローカーとして取引を行っていた。

　1970年代から1980年代にかけて、同社は数多くの海外オフィスを開設した。

　また、金融先物、オプション、FXレートのコンピュータグラフィック分析会社

　　　Futrend Ltd

を設立した。

　1999年に同社は

　　　Liberty Brokerage

と合併し、Tullett Libertyが設立された。

　2003年初頭、同社は金融サービス会社

　　　コリンズ・スチュワートplc

に買収され

　　　コリンズ・スチュワート・タレットplc

が設立された。

　2004年10月、同社は1990年にロンドンを拠点とする3つの大手資金仲介会社

　　　バブコック・アンド・ブラウン

　　　カークランド・ウィテカー

　　　フルトン・プレボン

の合併により設立されたブローカー会社

　　　プレボン・ヤマネ

を買収し、 東京を拠点とするヤマネグループとの緊密な業務提携を認めてその名前を採用した。

　2006年12月、グループは

　　　コリンズ・スチュワート（株式仲介）

　　　タレット・プレボン（資金仲介）

の2つの別々の事業体に分離した。

　]同社は2007年1月に米国のブローカーである

　　　チャプデレイン

を買収し、その事業を既存の事業に統合した。

　2012年9月、同社はロンドン市全域での不正行為、特に

　　　LIBOR金利操作

に関する金融サービス機構の調査に協力するよう依頼された。

　2014年、タレット・プレボンの最高経営責任者

　　　テリー・スミス

は、ロンドンを拠点とする証券会社を離れ、2010年に自身が設立した非上場の資産運用会社にフルタイムで勤務した。

　2014年9月、ジョン・ファイザッカリーがスミスの後任となった。

　「ファイズ」と呼ばれることを好んだ

　　　ファイザッカリー

は、アングロ・アメリカンで鉱山技師としてキャリアをスタートし、リーマン・ブラザーズ、その後、野村証券の幹部を務めた。

　2015年11月、同社はICAP（現NEXグループ）と、同社の

　　　グローバル・ハイブリッド音声ブローカー

および情報事業を買収することで合意した。

　買収した事業の名称を使用して、同社は2016年12月30日に社名をTullett Prebon plcからTP ICAP plcに変更した。

　2018年7月10日、

　　　ニコラ・ブレトー

がTP ICAPのグループ最高経営責任者に任命された。

　2021年3月24日、TP ICAPは

　　　Liquidnet

の買収完了を発表した。

　2022年3月、フィナンシャル・タイムズは、アクティビスト投資家でヘッジファンドの

　　　フェーズ2パートナーズ

が、株主価値を高めるために取締役会に会社の買い手を見つけるよう促していると報じた。

　
　　　

ダラス地区連銀総裁、「緩やかな」ペースでの利下げをあらためて呼びかけ

　米国ダラス地区連銀の

　　　ローガン総裁
は11日、ダラスの連邦住宅貸付銀行（ＦＨＬＢ）が主催した会議で、「中立水準に向かうこの道筋を進む上では、先を見据えることが極めて重要だ。また、リスクのバランスを取るため非常に緩やかな方法で行動するべきだ」と述べ、経済について「力強く、安定している」と表現した。

　一方で、「有意な」リスクが待ち受けているとも指摘した。

　景気および金融政策に関するローガン氏の発言は、同氏が今週９日に示した見解と重なる。

　同日にはインフレに上振れリスクが残っていると見方を示していた。

　ローガン氏は「インフレに関する最近のデータは非常に歓迎すべきものだ」と長期的なトレンドに言及して発言した。
　また、「進展は非常に広範囲にわたっている」と続けた。

NY原油市場は利益確保の売り

　ニューヨーク原油先物相場は反落した。

　イスラエルのイランへの報復が予想され、中国が追加の景気刺激策を発表する可能性があるため、利益確定売りやポジション解消の動きが優勢になった。

　イスラエル当局者によると、10日夜に開催した安全保障閣議でイランへの報復措置が話し合われたが、決定事項はなく終わった。

　バイデン米大統領は、石油輸出国機構（ＯＰＥＣ）３位の産油国であるイランのエネルギー施設に対する攻撃には反対しているが、イスラエル軍による、攻撃の可能性は残っているため、投資家は神経をとがらせている。
　中東情勢の混乱は価格のボラティリティーを高め、ヘッジファンドの買い越しを拡大させている。

　米財務省の声明によると、米国は１日のイスラエルへの弾道ミサイル攻撃を受け、イランの石油・石油化学部門に対する制裁を拡大する。

　中国の藍仏安財政相は12日の記者会見で新たな財政刺激策を打ち出す可能性がある。
　世界最大の原油輸入国である中国での石油消費低迷と経済成長鈍化は、今年の市場心理の重荷となっていた。

　ニューヨーク商業取引所（ＮＹＭＥＸ）のウェスト・テキサス・インターミディエイト（ＷＴＩ）先物11月限は
　　　１バレル＝75.56ドル
と前日比ー29セント（0.4％）で終了した。
　ロンドンＩＣＥの北海ブレント12月限は0.5％安の79.04ドルで引けた。

　

フィッチがフランス格付け見通しを安定的からネガティブに引き下げ

　格付け会社フィッチ・レーティングスは11日、フランスの格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ（弱含み）」に引き下げた。

　仏政府は前日、2025年度予算案を公表した。

　フィッチは昨年４月にフランスの格付けを「ＡＡ」から「ＡＡ−」に引き下げていた。
　今回、格付け自体は「ＡＡ−」に維持した。

　この日の発表資料でフィッチは「前回のレビュー以降、財政政策リスクが高まった」と指摘した。

　　
　　　

米大統領選挙の両候補とも非常に野心的な経済目標を掲げているが、ホワイトハウスと上下両院を制しない限り、これらの選挙公約を完全に実行できるか極めて疑わしい

　アポロン・ウェルス・マネジメントの
　　　エリック・スターナー最高投資責任者（ＣＩＯ）
は「まず第一に激戦州を中心に非常に際どい大統領選だ。２番目として両候補とも非常に野心的な経済目標を掲げているが、ホワイトハウスと上下両院を制しない限り、これらの選挙公約を完全に実行できるか極めて疑わしい」と見解を示した。

　　　

エデルマン・ファイナンシャル・エンジンズ(Edelman Financial Engines)

エデルマン・ファイナンシャル・エンジンズ

　　　　　　　　　　(Edelman Financial Engines)　

　米国の財務計画および投資顧問会社で

　　　ファイナンシャル・エンジンズ（1996年設立）

　　　エデルマン・ファイナンシャル・サービス（1986年設立）

が2018年に合併して設立された。

　2023年12月31日現在、2,700億ドル以上の資産と130万人以上の顧客を擁している。

　本部　カリフォルニア州サンタクララ　拠点数　145(2023年)
　
　運用資産　2,700億ドル(2023年12月)
　従業員数　1,500 人(2024年)
　
　金融アドバイザリー会社のエデルマン・ファイナンシャル・サービスは、1986年に

　　　ジーン・エデルマン

　　　リック・エデルマン

夫妻によって設立された。

　上場資産管理会社の

　　　サンダース・モリス・ハリス・グループ

は、 2005年にエデルマン・ファイナンシャル・サービスの過半数の株式を取得した。

　サンダース・モリス・ハリス・グループは2011年3月に

　　　エデルマン・ファイナンシャル・グループ

に社名を変更し

　　　リック・エデルマン

　　　ジョージ・ボール

が同社の共同CEOに任命された。

　プライベートエクイティ会社の

　　　ヘルマン・アンド・フリードマン

は、2015年10月にエデルマン・ファイナンシャル・サービスの支配株を取得した。

　その時点で、同社は150億ドルの資産を管理していた。

　
　ファイナンシャル・エンジンズは1996年にノーベル賞受賞経済学者

　　　ウィリアム・シャープ

スタンフォード大学法学部教授

　　　ジョセフ・グルンドフェスト

弁護士クレイグ・W・ジョンソンによって共同設立された。

　1998年に、同社は最初の退職計画およびファンド選択ソフトウェアを提供した。

　同社は2004年9月に少数の雇用主に対してマネージドアカウントの提供を開始した。

　2004年12月までに、運用資産は10億ドルに達した。

　ファイナンシャル・エンジンズは2015年に、登録投資顧問会社

　　　ザ・ミューチュアル・ファンド・ストア

を5億6000万ドルで買収した。

　2018年までに、同社は1600億ドルの資産を運用し、確定拠出型市場で最大の

　　　マネージドアカウントプロバイダー

となった。

　2018年の顧客にはコムキャスト、NBCユニバーサル、IBMなどが含まれていた。

　ヘルマン・アンド・フリードマンは2018年にファイナンシャル・エンジンズを30億ドルで買収し、エデルマン・ファイナンシャル・サービスと合併した。

　新会社は1910億ドルを運用する米国最大の独立系登録投資顧問となった。

　ファイナンシャル・エンジンズのCEOラリー・ラフォンは合併後の会社の社長兼CEOに就任した。

　また、リック・エデルマンは金融・投資家教育担当会長に就任した。

　2018年11月、合併後の会社はエデルマン・ファイナンシャル・エンジンズという名前で運営すると発表した。

　この合併の目的の1つは、両社の職場退職金サービスと財務計画サービスを統合することだった。

　バロンズはエデルマン・ファイナンシャル・エンジンズを2018年から2023年まで6年連続で、米国の登録金融アドバイザリー会社第1位にランク付けした。

　元労働省次官補のフィリス・ボルジ氏が2018年11月に同社の取締役に就任した。

　2023年12月31日現在、同社は130万人以上の顧客のために2,700億ドル以上の資産を管理しており、そのほとんどは401(k)プランである。

　2021年3月、エデルマン・ファイナンシャル・エンジンズは

　　　ウォーバーグ・ピンカス

が同社の少数株を取得すると発表した。

　この取引は73億ドルの評価額となり、2018年の設立以来同社の価値は62％増加した。

　2021年6月、エデルマン・ファイナンシャル・エンジンズは、リック・エデルマンが金融教育および顧客体験担当会長の職を退くが、戦略顧問および取締役として留任すると発表した。

　彼は引き続き同社の最大の個人株主でもある。

　2022年1月、エデルマン・ファイナンシャル・エンジンズは

　　　ジーン・チャツキー

　　　ソレダッド・オブライエン

が司会を務める金融・投資アドバイスのポッドキャスト「Everyday Wealth with Soledad O'Brien and Jean Chatzky」を開始した。

　毎週のエピソードでは、個人金融、経済、資産管理、その他の金融トピックを取り上げた。

　ポッドキャストは2024年初頭に終了しました。

　
　ウェルスマネジメントでは2020年1月現在、同社は320人のファイナンシャルプランナーを雇用しており、92,000人の個人顧客を通じて400億ドル近くの資産を管理している。

　ワークプレイスは、2020年11月現在、7,000社の110万の顧客の401(k)口座を管理している。

　同社は米国最大のマネージドアカウントプロバイダーであり、他のどの独立系ファイナンシャルアドバイザーよりも多くの顧客を抱えている。

　また、入社または退職する顧客向けの収入サービスであるIncome+も提供している。

　税務計画では。2021年5月、エデルマンが新たな社内税務計画部門を設立するため、ワシントン州に拠点を置き税務計画を専門とする金融会社である

　　　Viridian Advisors

を買収した。

　　　

米大統領選挙はあまりの接戦で思慮深い投資ポジションを設定できない

　投資会社サンダース・モリス・ハリス（本社テキサス州ヒューストン）の
　　　ジョージ・ボール最高経営責任者（ＣＥＯ）
は、民主党候補のハリス副大統領と共和党候補のトランプ前大統領との選挙戦について、「コインの裏表に賭けるのはごめんだ。あまりの接戦で思慮深い投資ポジションを設定できない」と指摘する。