中国は近年、大気汚染などの公害被害によって人々の健康のみならず、対外イメージが大きく損なわれている。
中国政府は昨年9月に「無煙炭品質管理暫定措置」を発表し、輸入石炭の品質規制を強化した。
市場で取引が行われる石炭の質の規制を強化したものの冬季の暖房などに低質の石炭が利用され、多量の汚染物質が大気に放出され続け、都市部では大気汚染が深刻化し、呼吸器系疾患の患者が増加し政治問題化している。
この措置によって、昨年末から北朝鮮産石炭の中国への輸入に対して大幅な制限がかけられた。
昨年9月の時点で北朝鮮産の石炭は1トン110ドルで取引されていたが、4月には47ドルまで暴落した。
北朝鮮が石炭輸出で得た外貨は、軍部の資金としてプールされていたが、輸出が難しくなり外貨稼ぎ事業は大打撃を受けている。
中国向けの石炭輸出は、金正恩体制における実質的なナンバー2で 13年12月12日に「国家転覆陰謀行為」により死刑判決を受け、即日処刑された
張 成沢
が取り仕切っていたが、崔竜海ら軍部との権力闘争で敗れたのち、石炭輸出の外貨稼ぎ会社が北朝鮮の人民武力部と軍の総政治局傘下となり行われてきた。
南浦(ナンポ)港や松林(ソンリム)港で貨物船に積み込まれた石炭は、中国丹東郊外にある東港港に到着、品質検査を経て山東省に輸送される。
北朝鮮政府は今年に入ってからは、ロシアとの交易を盛んに行っているが、長年続けてきた中朝交易も疎かにできない規模であり、北朝鮮の態勢を維持できない瀬戸際にある。
北朝鮮の核問題等による、経済制裁の影響から北朝鮮の貿易では中露両国の状況に大きく左右されている。
なお、来月には、金正恩氏が訪ロする可能性が高まっている。
ひとこと
中国脅威論が台頭してきており、経済への影響が顕著にみられるところ。


