心臓外科手術からの回復では、離婚や離別、死別した人より既婚者のほうが生存率が高いとする研究論文が28日、米国の研究者らによって発表された。
米国医師会雑誌(Journal of the American Medical Association、JAMA)に発表された研究論文は、1500人以上のデータを対象に作成された。
データの内訳は、既婚者が全体の3分の2、離婚や離別した人が12%、死別した人が21%、一度も結婚したことのない人が2%だった。
研究によると、外科手術を受ける前の健康状態でも、既婚者の方が良い傾向にあり、また術後の死亡率や別の機能障害が起きる可能性についても配偶者の有無と密接な関係にあったという。
心臓手術後の最初の2年間で死や新たな機能障害が起きる確率は、離婚、離別、死別した人の方が、既婚者より約40%高かった。
術後に死亡、もしくは新たに機能障害を起こした人は、既婚者の19%だったのに対し、離婚者は29%、死別者は34%だった。
また、一度も結婚したことがない人の5人に1人が死亡、もしくは着替えや歩行、食事などの日常生活に支障が出るような合併症を経験していた。
ひとこと
新たな機能障害が起こらないような励まし等が看病などを通して人の頭や体の中に残るのだろう。
手を患部などに充てる「手当」だけでも安心感などが生まれ、治癒力が増すことも知られている。