ニュートン・インベストメント・マネジメントの実質リターン戦略投資専門家
キャサリン・ドイル氏
はメディアとのインタビューで「安定部分で国債に頼り過ぎないように分散化を図っている。最近の債券のボラティリティーは60・40ポートフォリオの魅力を低下させた」と語った。
60・40の株式部分はキャピタルゲインを狙ったもので、債券部分は株式のリスクに対するヘッジとなることが意図されている。
この戦略が機能するためには株式と債券の間に
負の相関
があり債券のボラティリティーは少なくとも株式よりは低いことが望ましいものの、この条件の両方が現在は揺らいでいる状況にある。
複数の米銀破綻を受けた3月の債券市場の大きな動きはやや落ち着いたもが、この先に波乱を呼び戻す不確定要素は多い。
インフレ高止まりは各国・地域中銀が期待ほど早く利上げを停止できないことを意味しておりリセッション(景気後退)と一段の企業破綻のリスクを高める。
また、現在の経済環境では金がヘッジとして頼りになると考えると述べた。
ひとこと
低ボラティリティーの金がデフェンシブなポートフォリオに有用だとの見方から金が買われる環境が広がっているものの天井の高さが気になるところだ。