2023年05月13日

クレディSのAT1債無価値化は信用事由か?市場参加者がCDDCに判断を求める


 クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場を監督する
   クレジットデリバティブ決定委員会(CDDC)
は、クレディ・スイス・グループのその他ティア1債(AT1債)が無価値とされたことがクレジットイベント(信用事由)となるか判断を求められた。

 CDDCはウェブサイトで、クレディ・スイスのAT1債にいわゆる政府介入による信用事由が発生したかどうか判断を求める質問状が市場参加者から提出されたと発表した。
 CDDCは銀行および資産運用会社13社が構成する。

 スイスの連邦金融市場監督機構(FINMA)は、UBSによるクレディ・スイス買収合意の一環として、クレディ・スイスAT1債
   約170億ドル(約2兆3000億円)相当
を無価値とした。

ブルームバーグ・ニュースはフォーシックススリー・キャピタルやダイアミタ―・キャピタル・パートナーズなどのヘッジファンドは、この無価値化がCDSの支払いにつながる信用事由に該当するとの考えからクレディ・スイスAT1債のCDSを購入していると報じていた。
 
 CMAIのデータによれば、クレディ・スイスの劣後債を5年間保証するCDSのスプレッドは、11日の取引で36ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)拡大して一時397bpに上った。

 市場参加者はCDSの支払いを引き起こす条件が満たされたと考えれば、CDDCに判断を求めることができる。


posted by manekineco at 04:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース・話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック