中国の不動産開発大手、碧桂園の債権者グループが人民元建て債のデフォルト(債務不履行)宣言を求めている。
同社は流動性危機の中で窮地に立っており、中国の金融市場全体を揺るがしかねない。
同社は流動性危機の中で窮地に立っており、中国の金融市場全体を揺るがしかねない。
また、ムーディーズ・インベスターズ・サービスは31日、碧桂園を再び格下げした。
格付けを「Caa1」から「Ca」に変更、格付け見通しは引き続き「ネガティブ(弱含み)」。
格付けを「Caa1」から「Ca」に変更、格付け見通しは引き続き「ネガティブ(弱含み)」。
上海証券取引所の情報開示プラットフォームへの提出書類によると、9月4日が事実上の償還期限である人民元建て債を合わせて10.5%保有している投資家グループが、最近の格下げを理由に債券のデフォルトを宣言する提案をした。
この投資家は特定されていないが、同社債の保有者は先に、満期までに全額返済されることを要求していた。
この投資家は特定されていないが、同社債の保有者は先に、満期までに全額返済されることを要求していた。
保有者らは北京時間31日午後10時まで、デフォルトを求める提案と、39億元(約780億円)の未払い元本の支払いを2026年まで延期するという碧桂園の提案について賛否を投票することができる。
なお、この可決には元本の50%以上を保有する債権者の支持が必要となる。
また、債券保有者らは、40日間の猶予期間を追加するという会社提案についても投票を行っている。
なお、この可決には元本の50%以上を保有する債権者の支持が必要となる。
また、債券保有者らは、40日間の猶予期間を追加するという会社提案についても投票を行っている。
碧桂園は30日遅く、今年1−6月(上期)に
489億元
という前代未聞の純損失を計上したことを明らかにし、不履行の可能性を警告した。
同社は今月初め、2250万ドル(約32億8000万円)のドル建て債のクーポンを支払わず、中国のジャンク級ドル建て債市場全体を今年の安値水準に落ち込ませた。
デフォルトを回避するためには、来週までの猶予期間内に返済しなければならない。
489億元
という前代未聞の純損失を計上したことを明らかにし、不履行の可能性を警告した。
同社は今月初め、2250万ドル(約32億8000万円)のドル建て債のクーポンを支払わず、中国のジャンク級ドル建て債市場全体を今年の安値水準に落ち込ませた。
デフォルトを回避するためには、来週までの猶予期間内に返済しなければならない。
元建て債の10.5%を保有している投資家グループによるデフォルト提案は、ムーディーズが8月上旬に碧桂園の格付けを3段階引き下げ、「Caa1」にしたことがきっかけという。
債券目論見書によれば、海外の格付け会社による2段階引き下げによって、債券保有者はデフォルトを宣言するかどうかについて会合を招集することができる。
債券目論見書によれば、海外の格付け会社による2段階引き下げによって、債券保有者はデフォルトを宣言するかどうかについて会合を招集することができる。
ムーディーズは31日の格下げについて、「碧桂園の流動性逼迫とデフォルトリスクの高まりおよび、同社の社債保有者にとって資金回収の見込みが薄いことを反映したものだ」と説明した。
ムーディーズの予測では、今後12−18カ月間の売り上げ低迷と多額の償還債務を考慮すると、碧桂園は近く満期を迎えるオフショア債に対応するための十分な内部資金源を有していない。
ムーディーズは同社がデフォルトに陥った場合、債務レバレッジが高く、事業子会社レベルでの資金調達が多いことから、オフショア債保有者の回収見込みは低いと予想されると分析した。
ひとこと
サブプライムローンの破綻よりも状況が悪い事態が迫っている。
中国経済の歪は隠蔽体質で実態把握は他の先進国と比較すれば揺らぎが大きく出てくるため、後退時はより困難だろう。