2023年09月02日

ルービニ氏「経済が下振れなら世界の株式相場が売られ10%下落あり得る」


  2008年の金融危機を的確に予測したことで知られるルービニ・マクロ・アソシエーツ会長兼最高経営責任者(CEO)でエコノミストの
   ヌリエル・ルービニ氏
はイタリアのチェルノビオでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、経済が予想に反し下振れした場合、世界の株価は今年後半に最大10%下落し得るとの見方を示した。

 金利が間もなくピークに達するとの期待や、世界経済が予想以上に持ちこたえるとの楽観的な見方から今年前半に上昇した株式市場にとっては、突然の反転となると続けた。

 これまで米国では特に人工知能(AI)に関する熱狂を原動力にハイテク株が株高をけん引してきた。

 また、欧州、米国、英国で高インフレが続き「世界的に景気が軟化し始めれば10%の調整は全くあり得ないことではない」と語った。

 MSCIオール・カントリー・ワールド指数は年初来13%上昇している。
 中国経済の健全性に対する懸念から8月には5.7%の下げ幅を記録した。
 その後、中国政府による金融政策の支援などもあり、ここ2週間は反発に転じている。

 ルービニ氏は、然しながら「世界経済がここから弱くなり、ハードランディングの可能性がまだ十分にあるのなら、恐らく今の相場は上昇し過ぎだろう。それが今年後半の調整につながる可能性は大きい」と指摘した。

 同氏は昨年9月に米国と世界の「長くひどい」リセッションを予想し、それが2023年いっぱい続く可能性があるとの見方を示したが、現在は世界経済についてそれほど悲観的ではいないと続けた。

 「世界経済がハードランディングする深刻なリスクがあった6カ月前と比べると、今はそのリスクは減少している。これは良いニュースだ。しかし、世界経済がソフトランディングを達成できるかどうかについては、まだ議論の余地があると思う」と語った。
 
  
ひとこと
 
 ロシアのウクライナ侵攻に伴う、商品市場の変動が大きく、中国政府の火器弾薬類の提供も懸念材料だが、中国不動産バブルの対処ができるのかがそれ以上の問題の芽として広がる可能性が高い。
 
    
posted by manekineco at 06:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース・話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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