国際通貨基金(IMF)は10日、2023年版の国際金融安定性報告書で、各国・地域当局に対し、銀行セクターの脆弱性を最小限に抑えるため、ストレステスト(健全性審査)と検査を強化するよう提言した。
2023年版の国際金融安定性報告書で、金融監督当局はリスク評価を強化し、検査を増やし、危機管理の枠組みを確実に整備するよう勧告した。
高金利環境に銀行側は全般にうまく対応しているが
融資需要の減少
資金調達コスト上昇
に伴うストレスに直面していると指摘した。
高金利環境に銀行側は全般にうまく対応しているが
融資需要の減少
資金調達コスト上昇
に伴うストレスに直面していると指摘した。
米国では今年、シリコンバレー銀行(SVB)などの金融機関が破綻している。
欧州ではクレディ・スイス・グループがUBSグループに救済買収された。
こうした一連の出来事は、IMFによれば、弱い銀行の一角が金融システム全体を危険にさらしかねない状況を示すものと指摘した。
金融安定性報告書は「23年3月に経験した米大手地銀数行の破綻と、国際金融システムにとって重要な金融機関(G−SIB)のスイス当局支援による買収は、世界的な金利上昇がいかに速いペースで国際銀行システムに影響するかあらためて思い起こさせた」と続けた。
また、金融監督当局は比較的小規模な銀行を含め「より厳しくきめ細かい」銀行ストレステストを実施すべきだとIMFは主張し、金利リスクに耐えるために
必要な資本基準の厳格化
も求めた。
必要な資本基準の厳格化
も求めた。
IMFは、各国・地域の中央銀行に対しても、「インフレ率が目標に向かって持続的に低下する明らかな証拠が得られるまで、インフレと闘う決意を持ち続ける」よう要請した。
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