2023年10月27日

中国株売りで4兆円規模「雪球」デリバティブ脅かし新たなリスクとして浮上


 中国の主要な株価指数がさらに10%下落すれば、仕組み商品に関係する指数先物が相次ぎ売られ、低迷する株式市場に新たなリスクが加わる可能性がある。

 中国の投資銀行は「スノーボール(雪球)」と呼ばれる複雑なデリバティブ(金融派生商品)を販売している。
 ベンチマークがいわゆるノックイン基準値を下回ると、投資家はスノーボール満期時に損失を被ることになる。

 中国国際金融(CICC)の推計によると、CSI小型株500指数に連動する商品の平均的な基準値は4865まで底が緩んだ。
 なお、同指数の26日終値は5398.93だった。

 オートコーラブル債に似たスノーボールは2021年に中国の機関投資家や富裕層の間で人気を博し、その市場規模は270億ドル規模(約4兆500億円)に拡大している。
 
 ノックイン基準値に達すると、ブローカーはヘッジポジションの清算を急ぐ可能性がある。

 CICCはノックイン基準値突破による指数先物の売りはトレーダーが「分散」しながらポジションを減らすだろうし、先物市場全体との比較では取引量も少ないため、現物株式市場への影響はまだ限定的だろうと想定している。

   
posted by manekineco at 22:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース・話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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