2023年10月28日

イエメン武装組織からも無人機が飛来


 イスラエル軍はイスラエルと接するエジプト東部シナイ半島で27日、
   「紅海地域で空からの脅威を発見して迎撃した」
と説明、無人機を2カ所で相次いで墜落したと説明し、イスラエルと敵対するイランの支援を受けるイエメン武装組織
   フーシ派
が発射した可能性を指摘した。

 ロイター通信の情報では、イスラエルに近いタバでは、無人機が病院の近くに落ちて6人が負傷したと伝えた。
 また、別の町でも砂漠地帯に落下したという。

  
 フーシは、イエメン北部サアダ県から発展し、北部を拠点に活動するイスラム教シーア派の一派ザイド派の武装組織で 1990年代にイエメン北部を基盤とするザイード派宗教運動
   「信仰する若者」
が発展した組織で
   フセイン・バドルッディーン・フーシ師
が中核となっていたが、2004年9月に治安当局により殺害され、「フーシ派」と呼ばれるようになった。
 現指導者はフセインの異母弟であるアブドルマリク・アル・フーシ(1982年生まれ)という。

 2004年から2010年までイエメン軍と断続的に戦闘を繰り返し、2011年イエメン騒乱に乗じ、サアダ県を占領して拠点とした。
 2013年から南部に勢力を伸ばし、2014年9月首都サヌアに侵攻、以来権限拡大を進めてきた。

 2015年1月、アブド・ラッボ・マンスール・ハーディー大統領が辞意を表明したことを受けて、政府の実権を完全に掌握している。
 ただ、同年2月にハーディー大統領が辞意を撤回したため現在イエメン軍及びそれを支援するサウジアラビア主導の連合軍と内戦中。

 フーシ派はサヌアを含めた北部・中部を実効支配している。
 ただ、南部・東部の
   スンナ派部族
はフーシへの反発を強め、アラビア半島の
   アルカーイダやISIL
はフーシへの抗戦や殲滅を呼びかけており、宗教対立が激化している。

 これに呼応するイスラム世界のスンナ派諸国もフーシに反発を強め、サウジアラビアなどのスンナ派諸国の連合軍は国連憲章に基づく自衛権を理由にイエメンへの軍事介入を開始した。
 スンナ派諸国が多数を占めるアラブ連盟とイスラム協力機構の他、トルコなどの非アラブのスンナ派イスラム諸国も軍事作戦の支持を表明している。

 ただ、フーシの支配地域の拡大には、イランの協力があるといわれ、首都サヌアではイランの輸送機が頻繁に見られるという。



  
posted by manekineco at 07:14| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース・話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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