全米自動車労働組合(UAW)は28日、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)に対するストライキを拡大した一方、ステランティスとは新たな労働協約で暫定合意に達した。
GMとの交渉が行き詰まる中、テネシー州スプリングヒルのGM工場では28日夕から組合労働者がストに入った。
同工場では中型のスポーツタイプ多目的車(SUV)や電気自動車(EV)のキャデラック「リリック」が製造されているほか、エンジンや金属プレス加工の業務も行われている。
同工場では中型のスポーツタイプ多目的車(SUV)や電気自動車(EV)のキャデラック「リリック」が製造されているほか、エンジンや金属プレス加工の業務も行われている。
公に話す権限がないとして匿名を条件にメディアに対し話した協議に詳しい関係者によると、ステランティスやフォードと同様、GMも時間給労働者を対象とした25%の賃上げと生活費手当に同意した。
しかし、臨時雇用の従業員を含む問題でなお隔たりがあり、交渉は停滞しているという。
しかし、臨時雇用の従業員を含む問題でなお隔たりがあり、交渉は停滞しているという。
GMはフォードなどに比べて非正規労働者を多く抱えていることから、交渉で難しい問題となっている。
GMには常時10%もの臨時雇用従業員がおり、フォードやステランティスが提示したような150%以上の賃上げとなれば、その分費用もよりかさむことになる。
GMには常時10%もの臨時雇用従業員がおり、フォードやステランティスが提示したような150%以上の賃上げとなれば、その分費用もよりかさむことになる。
GMは電子メールで配布した発表文で、「われわれが確保してきた進展を踏まえると、UAW側の行動には失望している」と表明した。
また、「当社はUAWと誠意を持って交渉を続けており、できるだけ早期の合意を実現するという目標は変わっていない」と説明した。
また、「当社はUAWと誠意を持って交渉を続けており、できるだけ早期の合意を実現するという目標は変わっていない」と説明した。
UAWがデトロイトの自動車大手に対して歴史的なストを始めてから6週間余りが経過した。
なお、労組側と合意に至っていないのはGMのみとなった。
一連のストで業界には数十億ドル規模の負担がかかっている。
なお、労組側と合意に至っていないのはGMのみとなった。
一連のストで業界には数十億ドル規模の負担がかかっている。
フォード・モーターがまず25日にUAWと暫定合意したうえ、雇用保障で歩み寄ったステランティスも28日、合意に達した。
ただ、各社の組合員による投票はまだ残っており行方はまだ確定いていない。
ただ、各社の組合員による投票はまだ残っており行方はまだ確定いていない。
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