グレンコア・ピーエルシー(Glencore plc)
スイス・バールに本社を置く鉱山開発及び商品取引を行う多国籍企業のこと。
登記上の本社は、タックス・ヘイヴンとして知られるイギリス王室属領の
ジャージー
に置いている。
グレンコア社はベルギー出身のスイスで著名な相場師
マーク・リッチ(1934年12月18日ー2013年6月26日(78歳没))
が、1974年にMarc Rich & Co AGとして設立したもの。
グレンコア社は世界最大の商品取引商社であり、亜鉛の世界シェアは60パーセント、銅は50パーセントに上る。
また、同社は金属や石油、石炭、天然ガスなどの鉱物に加え、麦やトウモロコシ、砂糖、食用油等の農作物の生産から取引までを行っている。
同社は売上高で食品最大手の
ネスレ
を凌ぐスイス最大の企業でもあり、同国二位の金融機関
クレディ・スイス
との関係も深く、石油デリバティブの開発・取引で提携している。
かつては穀物メジャーのカーギルと並ぶ世界最大級の非公開企業であった。
2011年5月19日にロンドン証券取引所に上場し、時価総額が
585億ドル(約4兆8千億円)
と上場銘柄の中でも20位以内に入ったため、即時FTSE100種総合株価指数の銘柄に採用されている。
次いで、5月25日には香港証券取引所に上場した。
時価総額は、上場する商社としては
三菱商事
を上回り世界最大である。
2012年3月、カナダの穀物流通大手バイテラを61億カナダドル(約5,100億円)で買収することで合意した。
世界でも有数の穀物産地であるカナダとオーストラリアで事業基盤を築いた。
2013年5月2日にグレンコアと、同社の関連会社で資源メジャーの
エクストラータ社
の合併が完了したことを発表し、鉱業で世界4位、商品取引で世界首位の企業が誕生した。
また、この合併により同社はグレンコア・エクストラータへ社名を変更した。
中国商務省は同年4月、1年2カ月に及ぶ審査の末、グレンコアが52億ドル相当の
ラスバンバス銅鉱山プロジェクト(ペルー)
を売却することを条件に合併を承認した。
グレンコア・エクストラータの株式は3日からロンドン証券取引所、香港証券取引所で取引が開始された。
2014年5月20日、グレンコア・エクストラータは社名を再び「グレンコア」に改称した。
2016年12月、政府系ファンドの
カタール投資庁
と共同で、ロシア最大の国営石油会社
の株式19.5%を102億ユーロ(約1兆2400億円)で取得すると発表した。
グレンコア・ピーエルシー(Glencore plc) ホームページ
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