2024年02月09日

ソロモン・ローブ(Solomon Loeb) クーン・ローブ商会の共同創業者のひとり

ソロモン・ローブ(Solomon Loeb)
   1828年6月29日 - 1903年12月12日

 ドイツ出身の米国人の銀行家で実業家。
 始まりは繊維商人で、後にクーン・ローブ商会の銀行家に転職した。
  
 父親は敬虔なユダヤ人で、ライン川沿いのヘッセン大公国に属するヴォルムスで小さなトウモロコシとワインを扱う商人であった。
 ソロモン・ローブは 1849 年に米国に移住し、繊維商人の
   クーン・ネッター商会
とともにシンシナティに拠点を作った。

 1865年ニューヨーク市に移り、パートナーの
   アブラハム・クーン
とともに銀行会社クーン・ローブ商会を設立した。

 アブラハムの次男であるジェームズ・ローブは1888 年に銀行に入行した (その後、1901 年に退社) 。
 ソロモン・ローブは徐々に事業経営から引退し、1899 年にはクーン・ローブ社を去っている。 
 その後、彼は不動産事業に参入した。

 主な家族
 ソロモン・ローブは、アブラハム・クーンの妹であるファニー・クーンと結婚した。
 その後にベティ・ガレンバーグと結婚した。
 テレーズ・ローブ (1854–1933)は銀行家のジェイコブ・シフ(1847–1920)と、結婚した。
 フリーダ・シフ(1876〜1958)、銀行家のフェリックス・M・ヴァールブルク(1871〜1937)と結婚した。
 
 化学者モリス・ローブ(1863年 - 1912年)は、アブラハム・クーンの兄弟サミュエル・ワイズ・クーンとレジーナ・ワイズ・クーンの娘エドナ・クーン(1866年 - 1951年)と結婚した。

 クーン・ローブ商会(後のリーマン・ブラザース)はジョン・ロックフェラーのメインバンクで財政アドバイザーとしても有名な金融機関。
 米国内の主要産業への投資のみならず、クーン・ローブを通じ中華民国や大日本帝国の(日露戦争)戦費国債などの公債引き受け等にも参画した。
 日本政府が日英同盟を根拠にして日露戦争の日本公債をイギリス・ロンドンで販売した際、当時世界最大の石油産出量を誇っていたカスピ海のバクー油田の利権を持つロスチャイルド家は購入することでロシアの利権から排除されることを恐れて拒否した。
 その代わり同家は行動を共にしていたジェイコブ・ヘンリー・シフを紹介した。

 日本は戦費を調達できたが、戦後は金利を支払い続け、シフは「日露戦争で最も儲けた」たうえ、後に日本から勲章を受けている。
 1911年にはクーン・ローブはロックフェラーと共同で、後にチェース銀行と合併する
   エクイタブル・トラスト社
を買収し、関東大震災のときには台湾電力の社債を引受けている。

    
posted by manekineco at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | バイオグラフィー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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