カンター・フィッツジェラルド(Cantor Fitzgerald, L.P.) 米国の多国籍証券会社大手

カンター・フィッツジェラルド

　　　　　　　(Cantor Fitzgerald, L.P.)　
　カンター・フィッツジェラルドは1945年に設立された米国の証券会社で、関投資家向け株式、債券の売買、中堅市場向けの投資銀行サービス、プライムブローカー、商業用不動産融資を専門としている。

　また、アドバイザリーや資産運用サービス、ゲーム技術、電子商取引などの新規事業にも積極的に取り組んでいる。

　5,000以上の機関投資家を顧客としている。

　就業者数　12,000人
　

　カンター・フィッツジェラルドは、ニューヨーク連邦準備銀行と米国政府証券の取引を許可されている

　　　プライマリーディーラー　24社

のうちのひとつである。

　カンター・フィッツジェラルドの1,600人の従業員は、南北アメリカ、ヨーロッパ、アジア太平洋、中東の金融センターを含む30以上の拠点で働いている。

　関連会社を合わせると、カンター・フィッツジェラルドは20か国60以上のオフィスで事業を展開し、12,500人以上の従業員を擁している。

　2001年以前、同社の本社はニューヨーク市の世界貿易センタービル北棟の101階から105階の間にあった。

　カンター・フィッツジェラルドの本社とニューヨーク市事務所は、ローワー・マンハッタンのワールドトレードセンター1号館の101階から105階（アメリカン航空11便の衝突地点より2階から6階上）にあり、 2001年9月11日の攻撃で破壊された。

　飛行機がタワーに衝突してから18秒後の午前8時46分46秒に

　　　ゴールドマン・サックス

のサーバーは、サーバーに接続できないため取引システムがオフラインになったという警告を発した。

　衝突地点を過ぎる階段はすべて最初の衝突で破壊されるか、煙、火、または瓦礫で塞がれた。

　このため、その朝出勤した従業員は全員攻撃で死亡した。

　ニューヨークの従業員960人のうち658人が死亡または行方不明となり、全従業員の68.5%が喪失し、経営面でも甚大な被害となった、

　これは他のワールドトレードセンターのテナント、ニューヨーク市警察、港湾局警察、ニューヨーク市消防局、国防総省よりもかなり多い割合であった。

　当時カンター・フィッツジェラルドのオフィスにいた請負業者、食品サービス従業員、訪問者46人も死亡した。

　なお、CEOのハワード・ラトニックはその日は現場にいなかったが、弟のゲイリーが死亡した。

　ラトニックは会社を存続させると誓い、会社は1週間以内に取引市場をオンラインに戻すことができた。

　カンター・フィッツジェラルドは攻撃まで、カンターは数兆ドル規模の国債市場での1日の取引の約4分の1を扱っていた。

　カンター・フィッツジェラルドはその後、ロンドン事務所の努力もあってインフラを再建した。

　現在はマンハッタンのミッドタウンに本社を置いている。

　カンター・フィッツジェラルドは、1945年に

　　　バーナード・ジェラルド・カンター

　　　ジョン・フィッツジェラルド

によって投資銀行および証券会社として設立され、その後、コンピューターベースの債券仲介、機関投資家向け販売ビジネスモデルの品質、そして市場最高の政府証券ディーラーとして有名になった。

　1965 年、カンター フィッツジェラルドは機関投資家向けに株式の「大口」販売/取引を開始した。

　1972 年には世界初の米国政府証券の電子市場となり、1983 年には米国政府証券の

　　　スクリーン ブローカー サービス

を世界規模で初めて提供した。

　1991年、ハワード・ラトニックはカンター・フィッツジェラルドの社長兼CEOに任命され、1996年にはカンター・フィッツジェラルドLPの会長に就任した。　

　2004年9月2日、カンターと他の組織は、サウジアラビアがハイジャック犯とアルカイダに資金を提供したとして民事訴訟を起こした。

　その後、ニューヨーク・ニュージャージー港湾局もこの訴訟に加わった。

　なお、サウジアラビアに対する訴訟のほとんどは、2005年1月18日に却下された。

　カンター・フィッツジェラルドは、アメリカン航空がハイジャック犯を11便に搭乗させたのは過失があったと主張して、財産の損失と事業の中断で訴訟を起こしていた。

　2013年12月、カンター・フィッツジェラルドはアメリカン航空に対する訴訟を1億3500万ドルで和解した。

　　

　カンター・フィッツジェラルド救援基金は、ハリケーン・サンディの被災家族に1000万ドルを提供した。

　ハワード・ラトニックと救援基金は、被災地域の19の小学校を「支援」し、学校から各家庭に1000ドルのプリペイド・デビットカードを配布した。

　合計1000万ドルの資金が、ハリケーン被災家族に提供された。

　2013年にオクラホマ州ムーアでムーア竜巻が発生し、24人が死亡、数百人が負傷した2日後、ラトニックは竜巻の被害を受けた家族に200万ドルを寄付することを約束した。

　寄付金は1,000ドルのデビットカードの形で家族に渡された。

　毎年9月11日、カンター・フィッツジェラルドとその関連会社であるBGCパートナーズは、毎年恒例のチャリティデーに収益の100％を慈善事業に寄付している。

　このチャリティデーは、もともと世界貿易センター攻撃で亡くなったカンターの従業員の家族を支援するために資金を集めるために設立されました。

　チャリティデーは開始以来、世界中の慈善団体に1億9,200万ドルを集めた。