パリ五輪ボクシング女子53キロ級の韓国代表
イム・エジ選手
と北朝鮮代表
パン・チョルミ選手
がそろって銅メダルを取り、授賞式と記者会見で一緒になった。
パン・チョルミ選手は終始、硬い表情をしていましたがイム・エジ選手の
ユーモラスな一言
で笑顔を見せたという。
今回のパリ五輪で北朝鮮の選手たちは韓国の選手たちとの接触を歓迎していないように見えただけに、異例のことでした。ク・ミンソン記者がお伝えします。
韓国ボクシング史上、女子選手としては初の五輪メダルを獲得したイム・エジ選手が、同じ銅メダルの北朝鮮パン・チョルミ選手と共に記者会見の場に現れた。
韓国ボクシング史上、女子選手としては初の五輪メダルを獲得したイム・エジ選手が、同じ銅メダルの北朝鮮パン・チョルミ選手と共に記者会見の場に現れた。
明るい表情のイム・エジ選手とは違いパン・チョルミ選手の表情には緊張感があふれていた。
両選手は2018年のジャカルタ・パレンバン・アジア大会の時から親交を深め、競技場で会うとお互いにあいさつし、励まし合ってきたという。
パン・チョルミ選手は質問を受けるたび、記者会見場の横に立っていた北朝鮮の
コーチ陣の顔色
をうかがっていました異様さが目立った。
南北の選手がそろって銅メダルを取ったことについて感想を求められても
「他の感情はありません」
ときっぱりと言い切ったが、冷ややかな反応だったパン・チョルミ選手もイム・エジ選手の一言でついに笑顔を見せました。
日本人記者が「パン・チョルミ選手とハグしましたか?」と質問すると、イム・エジ選手は機転を利かせて「秘密にします」と答えた。
周囲の人々を意識していたパン・チョルミ選手の顔にもしばらくの間、笑みがあふれた。
北朝鮮代表選手団は今回のパリ五輪で韓国代表選手団との接触を避けていた。
ひとこと
金正恩による恐怖独裁政治の北朝鮮で海外からの帰国者が接触した者から外国思想に染まったり愛国心が薄れたりするのを防ぐため、北朝鮮で統制を強化する「思想教育」が常に行われており、オリンピック選手も「コーチ陣の顔色」をする背景を意識すれば当然、例外ではないのも周知のことだが、「笑みがあふれた」などとの話題も問題視される可能性もある。
無知とも言える記者の質問も工作活動やスパイ容疑等の疑いも持たれかねず帰国後、教化所送りにされるリスクを承知で意図的に質問したのか、無知で質問したのかは不明だ。何でも質問をすれば良い、その場限りで謝罪すれば収まるなどという甘い対応では済まない国もある。