2024年08月14日

日本向けが需要増加で資金が集まらないアジア買収ファンドの募集終了を延期

 米投資会社カーライル・グループは日本に特化したファンド需要が投資家の関心を奪う中、アジア全体を対象とした
   新しい買収ファンド
で募集締め切りを延期したことが、この事情に詳しい複数の関係者が非公開情報を理由に匿名で明らかにした。

 関係者によると、同社はアジアで6本目となる買収ファンドについて、募集終了の延期を求めた。2年以上前の設定後に得られたコミットメントは30億ドル(約4400億円)で、当初目標の85億ドルを大きく下回ったままだという。
 一般的に資金調達にかかる期間は1年半以内で遅れに遅れている。

 通常より資金集めに時間がかかっているのは、世界の投資家の間で
   資産への過剰な支払い
   出口機会を巡る懸念
が高まり、デューデリジェンス(資産査定)が厳格化していることが影響している。

 カーライルが5月に募集を終えた29億ドル規模の日本ファンドは、同社が過去に投入した同種のファンドを7割近く上回る規模となった。
 海外投資家が日本を優先する中で、このファンドもアジアファンドの資金調達に影響しているという。
 カーライルは昨年からアジアで約60億ドルの資金を集めている。

 関係者によれば、新しいアジアファンドの投資家は、最近発表された日本KFCホールディングスの完全子会社化を含む日本案件へのアクセスが約束される。

 ここ数年における地政学的な緊張の高まりや資本配分
   対中投資の大幅損失 など
でアジアファンドへの配分を減らし、自国市場に一段と注力している投資家もいる。
  
ひとこと
 安価に利用できた日本の金利を使った資金を米ドルに変え、商品市場やNY株式市場、仮想通貨などで投資し莫大な利益を稼ぎ出した欧米国際投資家が日本企業が保有する内部留保資金に目をつけたうえ、配当金の増額や企業が保有する海外資産に切り離しなどハゲタカ行動に出ることが予想され、日本の機関投資家が享受してきた取引先企業への出向などで意図的に低配当に放置することや企業間の持ち合いで安価な取引を共有してきたこなど利益相反行為が問題視されていくことになりそうだ。

   
posted by manekineco at 09:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース・話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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