2024年09月13日

アトランタ地区連銀総裁の取引に関する調査で機密情報に依拠した証拠は見つからず

 米連邦準備制度理事会(FRB)の内部監督機関は、アトランタ地区連銀
   ボスティック総裁
が2022年に明らかにした
   ブラックアウト期間中の金融取引
について
   投資規制に反する行為
として同総裁を戒めたものおの、機密情報に基づいて取引を行った証拠は見当たらなかったと続けた。
  
 監察総監室(OIG)は4日付の調査報告を11日に開示したところよるとボスティック総裁の投資マネジャーがブラックアウト期間中に同氏の代理で金融取引を行い、同氏はその一部について開示を怠ったことが確認された。
 
 FRB高官らは連邦公開市場委員会(FOMC)前のブラックアウト期間、金融政策に関する発言を自粛している。
  
 ブラックアウトのルールに基づくと、ボスティック総裁の取引は「FOMCに関する機密情報に基づいて行われた様相」および「利益相反の様相」を見せていると調査報告では指摘した。
 
 ボスティック総裁は22年10月、自身の投資マネジャーがブラックアウト期間中に取引を行い、一部の取引は意図せずに開示から漏れていたと明らかにした。
 パウエルFRB議長はこれを受けて、17年までさかのぼってボスティック氏の情報開示を調査するようOIGに指示した。
 
 調査報告は18年3月から23年3月にかけ、ボスティック氏の代理で実行された154件の取引がFOMCのブラックアウトルールに違反したと判断した。
 FRBの報道官は報告を受理したことを認め、現在精査している段階だと述べた。

 制限期間の取引がボスティック氏の資産マネジャーによって実行され、ボスティック氏本人は
   その取引の正確なタイミング
を知らなかったことを調査報告では確認したが、「それでも自身の取引や投資が全て、あらゆる適用ルールを順守することは本人の責任だ」と報告は指摘した。
 また、「他者の目にどのように映るかという基準に関する条項も、こうしたルールに含まれる」と続けた。
 
 アトランタ地区連銀取締役会の
   クレア・ルイス・アーノルド会長
は「これらの問題を取締役会は真剣に受け止め、全取締役を招集してさらなる詳細を慎重に協議する」との声明を出した。

 2年弱に及ぶ調査を終了したOIGは「この先、何らかの適切な行動」が必要になるかどうかの判断は、FRBに付託したとしている。
 
  
posted by manekineco at 05:50| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース・話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック