米国大統領選の共和党候補、ドナルド・トランプ前大統領が2020年大統領選の結果を覆そうとしたとして先に起訴された事件を巡り
ジャック・スミス特別検察官
が率いる検察側はトランプ氏が「私的な犯罪」について裁判を受けるべきだと主張した。
ワシントンの連邦地裁への計165ページの提出文書が一部削除の上で2日に開示されたもので、トランプ氏と当時副大統領だった
マイク・ペンス氏
とのやり取りに新たな光を当てる内容となっている。
この事件で連邦最高裁は7月、大統領経験者が在任中の
公的行為の一部
について訴追を免れるとし、トランプ氏が主張していた
免責特権
を部分的に認める判断を下していた。
検察側は今回、20年大統領選の勝者として
ジョー・バイデン氏
を連邦議会が21年1月6日に認定するのをストップさせるか遅らせるよう、トランプ氏が
ペンス氏に圧力をかけたとされる件
に関し、トランプ氏の言動は
私人・候補者としてのもの
だったと主張した。
スミス特別検察官のオフィスは提出文書で、「起訴対象となった共謀の当時、被告は現職大統領だったが、そのたくらみは基本的に私的なものだった」としている。
スミス特別検察官のオフィスは提出文書で、「起訴対象となった共謀の当時、被告は現職大統領だったが、そのたくらみは基本的に私的なものだった」としている。
提出文書ではこのほか、トランプ氏の支持者が21年1月6日に連邦議会議事堂を襲撃し、ペンス氏が身の危険を逃れるため議会内の安全な場所に避難したことを聞いたトランプ氏側近と、同氏との会話も紹介した。
この側近はトランプ氏が「ペンス氏の安全を確保する措置を講じる」のを期待して、トランプ氏のいたホワイトハウスのダイニングルームに急いで向かったが、同氏は「側近を見て、『だから何だ』とだけ語った」という。