ブレークイーブンレート(Break Even Inflation rate BEI)
市場が推測する期待インフレ率を示す指標のこと。
物価連動国債の売買参加者が予測する今後最大10年間(物価連動国債の残存期間次第で10年未満になる場合がある)における
年平均物価上昇率
を示す。
ここでの物価変動はコアCPIと呼ばれる「全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合指数)」を基準としている。
物価連動国債の利回りを実質金利と呼び
実質金利と長期金利(長期固定利付国債利回り)
の間には理論的に「期待インフレ率≒長期金利−実質金利」という関係が成立する。実質金利は物価連動国債の市場価格から計算できるので、同年限の長期金利と対比することにより、期待インフレ率を逆算推計することが可能となっている。
ただし、実質金利に対応する物価連動国債の市場価格は、期待インフレ率以外の要因として
需給関係や流動性
などのリスクプレミアムの影響を少なからず受けるとの考え方が通説となっている。
各国の中央銀行は、ブレークイーブンインフレ率の変動を把握し、予想インフレ率の目標値を定めて金融政策を行うことが多い。・ブレークイーブンポイント(BEP)は企業が損益分岐点とも呼ばれ、総収入と総費用が一致する販売量や販売価格を指す。
・ブレークイーブンデフォルト率はデフォルト損失と獲得スプレッドが等しくなるデフォルト率として算出される。