ウクライナのゼレンスキー大統領は、ウクライナ軍と北朝鮮の部隊との戦闘について、「不安定化の新たなページを開くことになる」と述べ、戦況だけでなく、国際社会に不安定さをもたらすことになるとの危機感を示した。
5日のビデオ演説で、ロシアに派遣されている北朝鮮の部隊をめぐり、「北朝鮮の兵士との最初の戦闘は、世界の不安定化の新たなページを開くことになる」と述べ、「世界とともにロシアの戦争拡大と激化の試みを失敗させなければならない」と続けた。
北朝鮮がウクライナ軍への戦闘に加わることは、ウクライナの戦況だけでなく、国際社会に不安定さをもたらすことになるとの危機感を示しました。
アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズは、5日にウクライナとアメリカの政府高官の話として、ウクライナ軍と北朝鮮の部隊がロシア西部のクルスク州で初めて戦闘を行ったと伝えた。
クルスク州では、ウクライナ軍がことし8月以降、越境攻撃を続けており、ウクライナ政府の高官は、戦闘は限定的だったものの、ウクライナ側の前線のぜい弱さを探るためのものだったとの見方を示した。
ニューヨーク・タイムズは、戦闘が行われた日時は不明で、ウクライナ側は死傷者の詳細について明らかにしなかった。
ただ、アメリカの政府高官は、かなりの数の北朝鮮の兵士が死亡したと述べたとしている。
ひとこと
朝鮮戦争時に、金日成が朝鮮兵士がソ連軍に混じってドイツ戦線で戦闘に参加し、終戦後にソ連軍戦車とともに北朝鮮に戻り、朝鮮戦争では戦争経験が十分な将兵が南侵していったことを意識させるものだ。
今回のウクライナでの戦闘に北朝鮮将兵が参加したことで戦闘経験が蓄積されることになる。
金正恩が第二次朝鮮戦争を引き起こしかねない状況を作り出し、突き進んでいくリスクがある。
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