1965年に暗殺された米国の黒人解放運動指導者
マルコムX
は39歳の時、ニューヨークで演説中に黒人イスラム組織
「ネーション・オブ・イスラム」
のメンバーに射殺された。
もともと、マルコムXは「ネーション・オブ・イスラム」のスポークスマンの地位にあったが、1960年代になると、マルコムXはネーション・オブ・イスラムとその指導者である
イライジャ・ムハンマド
に幻滅し公然と批判した上、ネーション・オブ・イスラムを放棄した。
ムスリム・モスク・インク(MMI)とパン・アフリカ主義アフリカ系アメリカ人統一機構(OAAU)を設立した。
1964年を通じて彼とネーション・オブ・イスラムの対立は激化し、彼は何度も死の脅迫を受けていた。
娘らは、FBIなどが事件の数日前にマルコムXの
警護要員
を逮捕し、意図的に警備を手薄にさせたと主張し
連邦捜査局(FBI)
ニューヨーク市警(NYPD)
中央情報局(CIA)
が暗殺を阻止する責任を果たさなかったとして15日、1億ドル(約154億円)を超える損害賠償金の支払いを求めてニューヨークの連邦地裁に提訴した。
マルコムX暗殺後、殺人罪で3人が起訴され服役したが、2020年配信のドキュメンタリーで捜査に疑問が呈され、検察が再捜査に着手した。
21年11月、検察は3人のうち無罪を主張してきた2人の起訴を取り下げ、有罪判決は破棄された。
また、FBIとNYPDが、無罪に結びついた可能性のある証拠を隠していたことも判明した。