米連邦準備制度理事会(FRB)のクーグラー理事は7日、マイアミ経済クラブのイベントで講演し、「昨年12月までに政策金利を100ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)引き下げたが、最近のインフレ状況の進展は遅くて一様でもなく、インフレ率は依然として高い水準にある」と述べた。
インフレ率は大幅に低下してきたものの、最近の進ちょく状況は遅く、依然としてかなりの不確実性が残っていると指摘した。
連邦公開市場委員会(FOMC)は先週の会合で、インフレがさらに落ち着くかどうかに加え、関税や移民問題などトランプ大統領の経済計画の詳細を見極めるとして、政策金利を据え置いた。
クーグラー氏は「新たな政策案の経済効果については、かなりの不確実性がある」と語った。
米経済は堅調であり、2025年第1四半期には力強い経済成長が見込めるとも述べた。7日に発表された雇用統計については「軟化も過熱の兆候も見られない健全な労働市場と整合的だ」と評した。
クーグラー氏は講演の大部分を、米生産性の強い伸びに費やした。技術投資などの一時的な要因と、新規事業立ち上げの急増といったより恒久的な効果をもたらす要因の両方が影響している可能性があると述べた。