2025年03月27日

ルーセント・テクノロジー(Lucent Technologies)AT&Tテクノロジーと呼ばれていた企業から生まれた技術系企業

ルーセント・テクノロジー(Lucent Technologies)
 AT&Tテクノロジーと呼ばれていた企業から生まれた技術系企業であり、それにはかつての
   ウェスタン・エレクトリック
   ベル研究所
が含まれていた。
 AT&Tからは1996年9月30日に分離し、本社をニュージャージー州 Murray Hillに置く。
 日本では、ルーセント・テクノロジーズという呼称の方が一般的である。 

 売上高 94億4000万USD (2005年)
 従業員数 30,500 (2006年)

 ルーセントは2006年12月1日、フランスの企業
   アルカテルSA(Alcatel SA)
と合併し、アルカテル・ルーセント(Alcatel-Lucent)となった。
 AT&Tが機器製造事業を切り離すことを決定した主な理由は、
   競合する電気通信事業者
へも販売できるようにして利益を上げるためだった。
 それらの顧客は直接的な競争相手からの機器購入には二の足を踏んでいた。
 ベル研究所を加えることで箔がつき、多数保有する特許も収入源となった。
 分離の際、ルーセントを率いたのは
   ヘンリー・シャハト
で、彼はAT&Tの各部門を独立させるために採用された人物だった。
 1997年、シャハトの後任として
   リチャード・マッギン(Richard McGinn)
がCEOとなった。
 1990年代末、ルーセント株は投資家の間で人気となり、独立時の7.56ドルから84ドルにまで高騰した。
 しかし、2000年1月6日、ルーセントは四半期の予算を間違えたことを発表した。
 後にそれまでの決算にも間違いがあったことが明らかとなり、人気は下降した。
 2002年10月、株価が最低の55セントになるとヘンリー・シャハトが一時的にCEOに復帰した。
 1999年、ルーセントはカリフォルニア州アラメダにある通信機器企業
   Ascend Communications
を240億ドルで買収した。
 なお、ジュニパーネットワークスの買収も検討されたが、ルーター等は自社開発することに決定した。
 2000年4月、ルーセントはコンシューマ製品部門を
   VTech 
   Consumer Phone Services
に売却した。
 2000年10月には、ビジネスシステム部門を
   アバイア
として独立させた。
 2002年6月には、マイクロエレクトロニクス部門を
   Agere Systems (現LSIコーポレーション)
として独立させた。
 2002年、ルーセントは福利厚生や12万5千人のOBへの年金などのカットを開始した。
 ルーセントはこのカットを将来に渡って継続することが生き残りに必須であると主張した。
 ただ、いくつかの訴訟を生み、報道によるイメージダウンが続いた。
 ルーセントの最終的な従業員数は3万500人となっていた(最盛期は16万5千人)。
 主な事業は、電話交換機、光通信、データ通信、無線通信などの機器製造である。
 シャハトの後を受けて
   Patricia Russo
がCEOとなり、シャハトは取締役会に残留した。
 2006年4月2日、ルーセントは
   アルカテル
との合併に合意したことを発表した。
 会社規模はアルカテルの方がルーセントの約1.5倍である。
 Russo は2008年に退任するまでアルカテル・ルーセントのCEOを勤めた。

 2004年4月、ルーセントは中国現地法人でFCPA違反の疑いがあるとして、現地法人の会長、COO、営業担当重役、財務担当役員を解雇した。
 これは、サウジアラビア現地法人での
   FCPA違反の疑い
で行われた、DOJとSECの内部監査によって発覚した。
 ルーセントのロゴは Innovation Ring と呼ばれ、サンフランシスコのブランドコンサルタントであるランドーアソシエイツがデザインした。
 ルーセント関係者によれば、このロゴは禅の円相を90度回転させ、若干修正を施したものであるという。
 また、別の関係者はヘビが自分の尾を噛んでいるウロボロスだという。
 ルーセントのロゴはまた、常に再創造し再思考することを表しているという。
     
      
posted by manekineco at 14:01| Comment(0) | TrackBack(0) | よもやまばなし | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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