トヨタ自動車では、自動車の量産に必要な型式指定を取得する認証試験での不正が発覚した。
企業の統治能力が問題視されるトヨタ自動車の豊田章男会長への信任に反対する動きが国内の機関投資家にも広がっている。
開示が出そろいつつある今年の
株主総会の議決権行使結果
では強い調子で非難する社もあり、来年以降の同氏の続投に不安を残す結果となった。
株主総会の議決権行使結果
では強い調子で非難する社もあり、来年以降の同氏の続投に不安を残す結果となった。
機関投資家を含む国内の「金融機関・証券会社」はトヨタの株主の40%近くを占める最大勢力で、これまで物言わぬ利益相反のまま、本来であれば株主への配当に回すべき内部留保資金を企業内部に蓄えていることを問題視もせず、機関投資家の出向者の拡大ばかりを狙った背任行為とも言える行動ばかりで狂った企業行動を結果として支援し、会社の信頼性を損ねてきた共犯でもあった。
今年発覚した問題について、ニッセイアセットマネジメントでは豊田氏を含む取締役候補10人全員の選任について、「重大な反社会的行為に関する基準に該当」するとの理由で反対した。
重大な不祥事は社会の信頼を失うだけでなく、市場評価や企業価値の低下を招くと考えており、取締役の選任議案で「厳しく対応」しているとしたが、まだまだ対応が手ぬるいだろう。
かつて、豊田佐吉が織機生産のため設置された名古屋資本の企業で、経営能力が伴わず社長の座を追われたことが何度かあるのは周知のことだ。
ふざけた企業の問題行動も宣伝・広告費などの利害関係から新聞やTVなどのマスコミの情報も忖度があり、偽データなどはそもそも、法令に反しなくとも、自社で決めた手順等を守らないまま放置していた事自体が、消費者への詐欺行為ということで、マスコミに頭を下げる映像が流れれば消えるものではない。
かつて、豊田佐吉が織機生産のため設置された名古屋資本の企業で、経営能力が伴わず社長の座を追われたことが何度かあるのは周知のことだ。
ふざけた企業の問題行動も宣伝・広告費などの利害関係から新聞やTVなどのマスコミの情報も忖度があり、偽データなどはそもそも、法令に反しなくとも、自社で決めた手順等を守らないまま放置していた事自体が、消費者への詐欺行為ということで、マスコミに頭を下げる映像が流れれば消えるものではない。
国内機関投資家が保有する資産の最大化を狙った動きを強めることで企業の暴走を止めることは可能であり、無能な経営者や経営幹部への問題行動に伴う企業に発生させた価値の喪失に対する株主訴訟を起こすべきである。
欧米国際資本が主体となるだろうが、今後の動向次第では豊田氏が経営トップの座を追われる可能性もある。
豊田氏自身も7月、国内機関投資家の反応について自社メディアで「この1年の私の振る舞いで要は半分の方がやめてくださいよといっていること」との見方を示し、「このペースでいくと来年は取締役としてはいられなくなる」と述べた。
逆に、来年まで居座るつもりということだ。
欧米国際資本が主体となるだろうが、今後の動向次第では豊田氏が経営トップの座を追われる可能性もある。
豊田氏自身も7月、国内機関投資家の反応について自社メディアで「この1年の私の振る舞いで要は半分の方がやめてくださいよといっていること」との見方を示し、「このペースでいくと来年は取締役としてはいられなくなる」と述べた。
逆に、来年まで居座るつもりということだ。
また、三菱UFJアセットマネジメントは、豊田氏のほか早川茂副会長と佐藤恒治社長の取締役選任にも反対した。ダイハツ工業などグループ企業での不正に関して同社の監督責任は重く、「グループガバナンスに対し警鐘を鳴らす必要がある」との判断から代表権を持つ3氏の再任に反対したという。
創業者である豊田喜一郎氏の孫にあたり、2009年の社長就任以来トヨタの経営を担ってきた豊田氏だが、グループ企業も含めた認証不正などの影響で長く90%超を維持していた定時総会での取締役選任案への賛成率は23年に84.57%、今年は71.93%まで低下した。
中でも海外の機関投資家の賛成率は33.6%と低く、国内機関投資家も55.3%と70%を超えていた昨年から急減したという。
中でも海外の機関投資家の賛成率は33.6%と低く、国内機関投資家も55.3%と70%を超えていた昨年から急減したという。
三井住友DSアセットマネジメントなどは豊田氏と早川氏の選任に反対した。
同社は佐藤氏を賛成とした理由について、社長や取締役就任から間がなく、事案に関する責任は問わなかったとした。
同社は佐藤氏を賛成とした理由について、社長や取締役就任から間がなく、事案に関する責任は問わなかったとした。
富国生命投資顧問は同じく豊田氏と早川氏の選任に反対した。
グループ会社での不祥事を受けて実施した会社側との対話を踏まえて昨年は賛成としたが、その後も不祥事が発生し、「社会に深刻な影響を与えている」として反対に回った。
グループ会社での不祥事を受けて実施した会社側との対話を踏まえて昨年は賛成としたが、その後も不祥事が発生し、「社会に深刻な影響を与えている」として反対に回った。
豊田氏の選任に賛成した金融機関も少なくないが、日本生命保険は会社側との対話を通じて、原因究明や責任の所在の明確化、再発防止策の策定などについて「対応済みであることが確認できた」として豊田氏を含め取締役全員の選任案に賛成したとしているが、利害の相反の視点が欠落しているのではないだろうか。
企業活動に賛成する機関投資家から多くの幹部社員が出向しており、こうした社員等の処遇との天秤に注目が必要だろう。
企業活動に賛成する機関投資家から多くの幹部社員が出向しており、こうした社員等の処遇との天秤に注目が必要だろう。
日興アセットマネジメントは、トヨタが打ち出した風土改革や企業文化の醸成策を前向きに評価。経営トップによる改革の完遂を期待して「例外的に」賛成した。
三菱UFJ信託銀行は取締役全員の選任案に「特段問題なく、賛成」したという。
三菱UFJ信託銀行は取締役全員の選任案に「特段問題なく、賛成」したという。
国内の機関投資家は「都合よく作った独自判断基準を機械的に当てはめ」問題無しとする姿勢自体が問題だろう。
ひとこと
機関投資家では損保・生保などは保険料の料金の増加に繋がりかねない問題にも注意が必要だ。
また、金融機関も保有資産の劣化となりかねないといた視点が必要であり、甘い日本の機関投資家の質が問われている。
ひとこと
機関投資家では損保・生保などは保険料の料金の増加に繋がりかねない問題にも注意が必要だ。
また、金融機関も保有資産の劣化となりかねないといた視点が必要であり、甘い日本の機関投資家の質が問われている。